「平成12年度予算審査のあらまし」
予算審査のあらまし
主な質問・答弁
予算に対する各会派の要望・意見
予算等特別委員会委員一覧
City Fujisawa
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予算審査のあらまし

 

平成12年度一般会計予算及び12特別会計予算(総額2,013億511万2千円)並びに
議案第77号「藤沢市行政手続条例の一部改正について」ほか13議案、計27議案と陳情2件は、
3月10日に設置された予算等特別委員会において7日間にわたり審査が行われました。
その結果、陳情2件は趣旨不了承となりました。また、議案については、委員会の審査結果を受け、
3月24日の本会議ですべて可決されました。
 ここでは、予算等特別委員会の審査の概要をお知らせします。

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主な質問と答弁

下水道使用料

水道使用料との一括徴収へ

市民の利便性の向上を図る

質問 下水道使用料の徴収については、現在、県企業庁による水道使用料の徴収と別々に行われているが、
県企業庁と連携して効率的に一括徴収することができれば、市民の利便性の向上と効率的な徴収が図られると考えるがどうか。
答弁 平成9年に、県企業庁から給水を受けている22の関連市町とともに、県議会及び県企業庁に対して一括徴収の要望書を提出した。
 その後、関連市町と県企業庁との間で協議した結果、平成15年4月の実施をめどに、準備を進めていくことを確認した。
 本市としても、徴収経費の軽減にも大きな効果があると考えられるため、実施に向けて努力していきたい。

家畜排せつ物堆肥化プロジェクトで研究

質問 昨年の11月に制定された法律により、家畜排せつ物の野積み等が禁止されたが、
家畜排せつ物の堆肥化処理について、市はどのような対策を講ずるのか。
答弁 家畜排せつ物だけでなく生ごみや剪定枝を堆肥化し、有機質資源として利用を促進するため、
昨年、関係課によるプロジェクトを発足して研究している。
 今後、国庫補助金の活用も図り、畜産農家、農協、県の関係機関と検討を進めていきたい。
 また、家畜排せつ物の適正な管理ができる施設設備については、農家の意見も聞きながら検討していきたい。

3市民センターに技術職員を配置

質問 平成12年度から3市民センターに、試行的に技術職の職員を配置するとしているが、配置の目的について聞きたい。
答弁 地域の道路、下水、公園等の施設破損や害虫駆除等の対応、また、くらし・まちづくり会議や市民の要望に対して技術的視野に立って相談業務など緊急的、日常的な課題を、できるだけ地域で解決することを目的としている。
 このため、長後、善行、片瀬の各市民センターに試行的に技術職の職員を配置する予定である。

選挙事務に学生従事不在者投票に協力

質問 今年2月の市長選挙では、大学生が選挙事務に参加したが、どのような作業に携わったのか聞きたい。
答弁 若年層の選挙に対する関心を高めることを期待して、不在者投票のコンピューター処理などを市内外の大学生にお願いした。
 選挙終了後の意見交換会では、さまざまな意見が聞かれ、中には次回の選挙にも参加したいといった感想もあった。
 市では、今回の成果を次の選挙にも生かしていきたいと考えている。

借上公共賃貸住宅長後方面に建設予定

質問 借上公共賃貸住宅の整備状況と今後の計画について聞きたい。
答弁 現在、6棟が整備されており、平成12年度においては、新たに長後方面に建設を予定している。
 このことにより、市内の高齢化率の高い地域にバランスよく配置できるものと考えている。
 しかし、今後も引き続き高齢化の進行や高齢単身世帯の増加が予測されるため、
その対応として平成13年度には、藤沢団地に51戸の整備を予定している。

空き店舗を活用し商店街の活性化を

質問 空き店舗活用事業に対する市の助成の概要と平成12年度に対象となる商店街はどこか。
答弁 空き店舗を利用して商店街が実施する事業に対し、1店舗当たり賃借料の40%以内、
年間150万円を上限として2年間を限度に助成するものである。
 また、県においても同様に30%以内の助成制度があるため、二つを合わせると最高70%の助成を受けることが可能である。
 なお、平成12年度に同事業の対象となる商店街は、湘南すばな通り商店会と鵠沼海岸商店街を予定している。

観光シーズンには、多くの人でにぎわう
湘南すばな通り商店会=片瀬海岸

事業区域内に計画的な公園整備

柄沢土地区画整理

質問 柄沢特定土地区画整理事業区域内における公園の整備計画について聞きたい。
答弁 事業区域内には、4カ所の公園整備を予定しており、総面積は22,596平方メートルである。
 このうち、観音上公園の予定地については、既に造成が終了しており、現在、暫定的に広場として利用されている。
 今後、公園管理者と協議を行いながら、早期に整備を進めていきたい。

児童館に新年度から専任館長を採用へ

質問 現在、児童館では、併設されている児童クラブの常勤指導員が館長を兼任しており、
業務が繁忙で児童クラブの運営にも支障を来しているが、改善策について聞きたい。
答弁 平成12年度から、館長に専任の非常勤職員を採用し、児童クラブの常勤指導員はクラブの運営に専念できるようにしたい。

片瀬しおさい荘

入浴施設を高齢者に開放

質問 片瀬しおさい荘において、入浴施設を地域の高齢者に開放すると聞くが、
この事業の内容と開始時期について聞きたい。
答弁 この事業は、地域介護サービスセンターの入浴施設を地域の高齢者に有効的に利用してもらうために実施するもので、週2回、男女別に1回ずつの利用を予定している。
 利用時間については、介護保険導入後、この施設ではデイサービス事業を実施することになるため、
事業終了後の午後4時半から2時間程度とし、対象者はおおむね60歳以上の、一人で入浴ができる方を想定している。
 なお、1日最大20人程度の利用とするため、予約制とし、5月中旬からの実施を考えている。

「骨折ゼロ作戦」で寝たきり予防を図る

質問 寝たきりになる原因には、骨折事故によることが多いが、市はどのような予防対策を考えているのか聞きたい。
答弁 平成12年度には「寝たきり予防、骨折ゼロ作戦」と名づけて、転倒骨折予防教室を南保健センター及び市内の南北の2地区の公民館において、それぞれ年2回実施する予定である。
 また、骨粗鬆症予防教室についても、北保健センターでは年2回、南保健センターでは年4回実施する予定である。
 なお、それぞれの教室では、希望者を対象に骨密度測定を行い、必要に応じて治療へつなげていきたいと考えている。

手すりなどを備え、高齢者に配慮した浴室
=片瀬しおさい荘


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予算に対する各会派の要望・意見

大型事業の予算を抑え福祉・医療の充実を

−日本共産党議員団 5人−

@「一生安心して暮らせるまち」のビジョンに逆行する高齢者入院見舞金の廃止や、67歳からの高齢者医療費助成等の削減は容認できない。
A3歳児までの医療費助成の所得制限撤廃については評価するが、引き続き6歳児までの無料化を進めること。
B小・中学校の老朽化した校舎の改築計画を早急に進めると同時に、耐震補強の必要な校舎の工事は、他の予算を削ってでも急ぐこと。
Cエネルギーセンター建設計画は白紙撤回し、全市民の問題として討議すべきである。
D大量のごみを燃やし続けることによる発電・売電計画や溶融スラグ化の計画を見直し、北部環境事業所の全面改築を早急に行うこと。 
Eごみの減量・資源化・再利用・分別を徹底して進め、最終処分等の量を大幅に減らすこと。
F排気ガスによる大気汚染が深刻な問題となっているなか、横浜湘南道路等の建設計画を抜本的に見直すよう国や県に働きかけを。
G西北部地域の開発や横浜藤沢線の道路建設などの大型事業は、オオタカや遠藤笹久保、川名清水谷戸などの残された自然の保護に逆行するものである。
H競輪事業は、早急な撤退に向けた取り組みを強く求める。
I総合防災センター等の事業に予定されているPFI手法の導入は、財政の硬直化を招くことのないよう慎重な対応を。

自主財源の確保と未収金等の解消に努力を

−藤沢新政会 19人−

@自主財源の確保に努めるとともに、漸増傾向の不納欠損や未収金の解消に最大限の努力を。
A藤沢ケーブルテレビの一層の加入促進と自主放映事業の充実を。 
B災害時の重要メディアであるFM放送には、さらなる協力支援を。
C市民センターの地域分権化の促進に向けて、地域の公共施設や道路等の緊急的・応急的な対策を進めるための予算措置と技術職の3センターへの配置については、新たな事業として期待し、今後の他地区への計画的拡大を要望する。
DPFI的手法で行う総合防災センターの工事の発注等に当たっては、地元の雇用拡大につながるよう特段の配慮を。
Eごみの減量・資源化対策は本市の最重要課題であるため、市長自らが先頭に立って取り組みの強化を。
Fエネルギーセンター計画は、ダイオキシン対策や焼却灰の資源化促進のためにも必要であるため、関係住民の理解を求める努力を。
G家畜排せつ物の適正処理を目的とした堆肥化に積極的な取り組みを。
H空き店舗活用事業等の拡大や商店街が企画・実施するイベント事業へのさらなる援助を。
I道路建設や歩道づくりを中心としたバリアフリーに関する予算措置を評価する。
J本格的な消防訓練場の早期設置を。
K区画整理事業は、関係住民の期待に応えるよう特段の努力を。

市民参画で再興する福祉・環境のまちづくり

−市政市民派議員会議 5人−

@競輪事業は、収支が赤字に転じ繰越金も底をつく状態であるが、今後、市民の税金で赤字の補てんを行うことは絶対に回避すべきである。
A議員の海外視察の凍結を強く要望する。
B組織改正に伴う職員定数の削減や担当課の場所の変更により、市民サービスの低下や市民の混乱が生じないよう配慮を。
C女性職員が長く働けるよう環境の整備を。また、女性の管理職が増えることを要望する。
D小・中学生の広島への平和ツアーの復活を。また、広く一般市民も参加できる平和ツアーの企画を要望する。
E災害時に迅速・安全に救出ができるよう救援資機材の整備を要望する。
F広域避難場所にも指定されている小・中学校の校舎の耐震補強工事の推進を。
Gダイオキシン、環境ホルモン等の調査は、市民の参画により実施すること。
H本市の介護力を高めるためにも、市単独事業としてホームヘルパーの養成研修の早急な開催を。
I従来の措置制度から介護保険制度への移行に伴い、高齢者福祉施設の運営は厳しくなることが予測されるため、十分な財政措置を要望する。
Jごみ問題は、なぜ削減が必要かを市民に知らせることが重要である。ごみを市民の問題としてとらえることで、ごみを出さない工夫や知恵が生まれればエネルギーセンターの建設は不必要と考える。

バリアフリーを促進しひとに優しい街づくりを

−藤沢市公明党 6人−

@ごみ減量は、生ごみの堆肥化など新たな発想を市民に示し、実効性ある取り組みを。
AISO14001の取得準備では、環境影響評価目標を低下させることなく慎重に検討を。また、市民や事業者がISOの基本的考え方や理念を理解できるよう周知方法の検討を。
Bエネルギーセンターの建設計画は、ごみ減量策をより具体化した上で、焼却施設の規模やリサイクル施設のあり方をより明確にし、全市民に十分な説明を。
C藤沢版エンゼルプランには実効ある施策を盛り込むこと。
D児童虐待防止ネットワークの整備や保育園の待機児解消などを図るとともに、ファミリーサポートセンター等の早期設置を。
E適切な介護サービスが提供できるよう、サービス量の確保と基盤整備に万全を期すこと。
F本市の農業特性を生かして、農産物の直売所や市民農園・観光農園などの整備の強化を。
G低床バスの普及や交通不便地域へのコミュニティバスの導入など、人に優しいバリアフリーの街づくりを。
H職場体験学習など、学校教育におけるふれあい教育の必要性を高め、地域の教育力の活用を図ること。
I児童クラブの保育時間の延長や障害児の入所希望に柔軟な対応を。
J余裕教室の活用については、生涯学習や福祉部門との協議を早急に行い、有効利用の方途を示すこと。

制度を総合的に見直し福祉施策の整備拡充を

−21社・民CLUB 5人−

@地方分権の内実を高めるため、税配分の抜本改革を国に求めるとともに、特定財源の確保を。
A税や使用料等の滞納額が増加傾向にあるため、収納対策の強化を。
B財政への寄与が見込めなくなっている競輪事業は、早期の撤退に努力を。 
C福祉施策における各種の支援・助成制度が有効に活用されているか、選択制の導入も含めて総合的に見直し、整備、拡充すること。 
D循環型社会の構築に向けた国の新しい施策に的確に対応し、環境行政の一層の推進に努めること。
Eごみ問題は、市民の協力で、減量化・資源化・再利用化に一層の取り組みを。また、製造者や排出者の責任を追及しながら、財政負担の軽減にも努力を。
FIT(情報技術)革命の進行に対応し、商工・農水・労働行政などの産業分野について、従来の施策の見直しを行い、スクラップアンドビルドを図ること。
G商店街の空き店舗対策は、広い視野で、物販以外への活用の検討を。
H西北部地域の総合整備は、新たに導入するマトリックス(複数命令系統)組織の機能が十分発揮されるよう期待する。
I区画整理事業は、財源の確保に努力しながら一日も早い完成を目指した取り組みを。
J教育委員会は、その独自性と権能を十分に発揮し、時代の変化に対応した教育行政の展開を積極的に進めること。

 掲載の順番は本会議での討論順。日本共産党議員団は、議案第77号・80号・90号・92号・94号・96号・98号・99号・100号・101号・115号の11議案に賛成、他の16議案に反対しました。
また、市政市民派議員会議は、議案第107号に反対、他の26議案に賛成しました。
そのほかの会派は、すべての議案に賛成しました。
なお、議案については8面の議決結果一覧をご覧ください。
(討論=議題となっている案件に対し、採決の前に賛成か反対かの意見を表明することを言います。)

4月29日のオープンに向け、準備が進む湘南大庭市民図書館


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予算特別委員会委員一覧

委 員 長 二 上   喬
副委員長 増 井 秀 夫
委   員 原 田   建

真 野 喜美子

今 村 信 也

鈴 木 とも子

高 橋   豊

佐 賀 和 樹

杉 下 由 輝

井 手 拓 也

山 口 幸 雄

下 間   律

木 村 栄 子

伊 藤 喜 文

諏訪間 春 雄

大 野 美 紀

大 塚 洋 子

石 井   博

水 島 正 夫

鈴 木 明 夫
 


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