「平成11年度決算審査のあらまし」
決算審査のあらまし
決算に対する各会派の要望・意見
決算等特別委員会委員一覧
City Fujisawa
議会のしおり
議会報目次

議運の委員を新たに選任
 水越靖典議員が9月19日付けで議会運営委員会委員を辞任したことに伴い、同委員会に欠員が生じた。
 このため、議長が会議に諮り、鈴木とも子議員を新たに指名した。

新会派結成
 9月19日付けで新しい会派「自由維新クラブ」が結成されました。
 各会派構成は次のとおりとなりました。(届出順)

○日本共産党藤沢市議会議員団 5名
○藤沢新政会 18名
○21社・民CLUB 5名
○市政市民派議員会議 5名
○藤沢市公明党 6名
○自由維新クラブ  1名


平成11年度一般会計及び11特別会計決算のあわせて12認定議案(総額2099億2882万269円)は、9月25日に設置された決算特別委員会において、9月26日、27日、28日及び29日の計4日間にわたり審査が行われました。
 その結果、10月4日の本会議で全決算が認定されました。
 ここでは、決算特別委員会の審査の概要をお知らせします。

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決算審査のあらまし

市民病院
救急患者は5年前の1.6倍に 重症者がふえる傾向

質問 市内の救急患者の約30%が市民病院へ来院していると聞いているが、救急医療の現状、特に夜間の体制はどのようになっているのか。
答弁 平成11年度に来院した救急患者数は、約1万7千人である。このうち、時間内来院が約4千人、時間外がその3倍の約1万3千人となっている。
 救急患者数は、5年前と比べると1.6倍にふえ、特に重症患者がふえている。
 救急医療の日勤帯の体制は、救急医療の経験豊富な医師6名でチームを組み、365日の間、1名ずつ交替で行っており、さらに研修医1名が加わり2名で担当している。
 夜間の体制は、当直医5名で組織されており、病棟や集中治療室等で当直している医師4名の指導のもと、研修医1名が担当している。

市場の取扱高 減少の要因は

質問 中央卸売市場の取扱金額は、平成10年度と比べると、103億円から85億円と急激に落ち込んでいるが、市ではこの要因をどのように分析しているのか。
答弁 集荷の面では、現在、農協が全国的に合併しているため、産地が大型化し、一農協当たりの取扱高が大きくなることから、価格交渉力が強まり、産地が市場を選択するようになっている。
 このため、地方農産物については、大手市場へと出荷される傾向にあり、本市などの中小市場では集荷がしにくい状況にある。
 また、販売の面では、価格が低い輸入農産物の増加等が国内の青果物の価格引き下げにつながっている。さらに、規制緩和による市場外流通の増加や販売先である青果小売商の減少なども市場の取扱数量、金額が下がっている要因であると考えている。

災害時の炊き出し 企業との連携へ

質問 災害の際に、市内の企業の食堂や給食施設などを活用し、炊き出しへの協力を求めることはできないか。
答弁 市内企業や給食施設との連携は大変重要と考える。本年9月1日に実施した総合防災訓練においても、新たに会場近隣の企業に参加をしていただいた。
 今後、市内企業で組織する防火組織や学校給食施設等との連携を深め、炊き出し体制の整備に向けて努力したい。

湘南台駅へ急行停車 12月から実現予定

質問 小田急線湘南台駅には、昨年相鉄いずみ野線及び横浜市営地下鉄の乗り入れが開始され、交通の便がよくなり、さらに、小田急線の急行停車については、地元住民からの強い要望があると聞いている。このことについて、市としては、どのように取り組んでいるのか聞きたい。
答弁 平成10年に、地元住民から急行電車の停車を求める要望が市及び小田急電鉄に提出され、これを受け、市としても昨年同社に対して市長名で急行停車の要望を行った。
 その後も折衝を続けてきたが、同社からは前向きに検討する旨の回答を得ており、実施時期については、ダイヤ改正に合わせて、本年12月頃を予定していると聞いている。


急行停車の実現が待たれる小田急線湘南台駅

小・中学校の英語講師 姉妹都市から採用を

質問 市では、どのような基準により、英語を担当する外国人講師を採用しているのか。
 また、本市は、ウインザー市などと姉妹都市提携を結んでいるが、このことを生かして、今後、これらの都市からの採用を優先させてはどうか。
答弁 外国人講師の採用条件は、教員免許取得者または2年以上の教職経験者を基本に現地教育委員会からの推薦された者を採用しており、現在、カナダのウインザー市から1名を採用している。なお、アメリカのマイアミビーチ市からは、過去2回ほど採用した経過があるが、退職後新しい推薦者がいない状況にある。
 今後も、姉妹都市から講師を採用するということを基本としたい。

地域提案型バス路線の新設 コミュニティバスの導入を推進

質問 バス交通については、地域の足として、その役割が再認識されている。
 コミュニティバス路線の新設に対する市民ニーズがふえていると聞くが、現在の進捗状況について聞きたい。
答弁 市では、このバス路線の新設については、地域提案型として、地元・バス事業者、行政とが連携して進めていくものととらえている。
 平成11年度は、善行地区の要望を受け、藤沢本町駅西側にバス停留施設を整備し、現在、路線の開設に向け、住民、事業者との協議を進めている。
 また、明治地区からの要望である辻堂駅藤沢駅線沿いへの新設についても、地元及び警察等との協議を進めている。


コミュニティバス路線の開設に向け、整備されたバス停留施設=藤沢本町駅西側

市民の声を聞き 図書選定を実施

質問 市民図書館における図書の選定について、市民の要望をどのように取り入れているのか聞きたい。
答弁 図書の選定については、毎週「選書会議」を開き、職員がそれぞれの専門分野を受け持ち、偏ることのないよう選書を行っている。
 現在、総合市民図書館に「利用者の声」のボックスを設置し、取り入れてほしい本や、閲覧席の数をふやしてほしいなどといった意見、要望を受け付けている。

人権・環境・平和教育 現在の研究内容は

質問 現在、教育委員会では、人権・環境・平和などの教育について、どのような研究をしているか聞きたい。
答弁 平成14年から、各学校において総合的学習が週3時間ほど行われることになるが、その際に各学校の教員が使用するこれらの教育の資料集を作成するため、推進会議を設けて検討を行っている。

市民への周知方法と災害時での適用は 市民活動保険

質問 市民活動保険の内容と市民への周知方法について聞きたい。
 また、災害時に防災自治会等が人命救助活動を行った際にも適用となるのか。
答弁 この保険は、市民の自主的な地域社会貢献活動中の事故に対して支払われるものである。具体的な内容としては、活動中に指導者の管理監督の不手際によって参加者やその他第三者の生命、身体等に損害を与えた場合の賠償責任保険と指導者や参加者に対する傷害保険を統括したしたものである。
 周知の方法としては、年1回自治会への説明を行っている。なお、防災自治会が行う訓練活動には適用されるが、災害に伴う事故には適用されない。

収集した資源ごみ 再利用の方法は

質問 瓶・缶・紙など資源ごみは、収集した後、どのように再利用されているのか聞きたい。
答弁 紙類のうち、新聞や古紙は、大半が新聞に使われている。雑誌は板紙となり、段ボール紙類の中紙に使われ、また、段ボールは、ほとんどが段ボールとして再利用されている。
 紙パックは、トイレットペーパーやティッシュペーパーといった衛生紙や板紙として再利用されている。
 缶のうち、スチール缶は、建設資材や鉄骨の材料になっており、また、アルミ缶は、大半がアルミ缶に戻り、それ以外にはアルミサッシ等に使われている。
 瓶のうち、透明や茶色のものは、そのまま瓶として再利用されるが、青や緑色のものは、ほとんどが路盤材等に使われている。


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決算に対する各会派の要望・意見

 掲載の順番は本会議での討論順。なお、日本共産党議員団は、全決算を認定せず、その他の会派は、全決算を認定しました。
 (討論=議題となっている案件に対し、採決の前に賛成か反対かの意見を表明することを言います。)


子どもたちがのびのびと遊べる環境づくりを=鵠洋児童館

むだな公共事業を抑え財源を福祉・くらしに
日本共産党議員団 5人

@保育や介護保険に携わる人員をふやし、市民サービス向上と雇用拡大を。
A債務負担行為をふやし財政硬直化を招く(仮称)総合防災センター事業よりも、学校の耐震補強工事を優先すべき。
B引地川ダイオキシン汚染事件は、荏原製作所に対し、調査や健康診査に係るすべての費用負担等排出者責任を強く求めるべき。
Cエネルギーセンター計画は中止し、北部環境事業所の全面改築を急ぎ、ごみの減量、資源化に本格的に取り組むべき。
D米軍の航空機騒音問題は、7市1町が共同歩調で強く態度の表明を。
E介護保険は、実態の把握を急ぐとともに、保険料・利用料の市独自の減免制度の拡充を。
F成人式式典における「日の丸、君が代」の強制は、しないよう強く求める。
G市債、企業債の借り換え、繰り上げ償還を大蔵省に強く求めるべき。
H北部第二(三地区)、柄沢の区画整理事業は、中止も含めた再検討を。

税財源移譲を求め地方分権の実現を
藤沢新政会 18人

@地方分権を現実化するため、税財源の移譲を国に強く求めるべき。
A市税、国保料等の常習的滞納者の氏名公表等、義務意識向上を図る施策の検討を。
B試験制度の導入等、より客観的な指標で職員の人事評価を。
C情報教育や情報発信の拠点としての情報教育センター設置を、全庁的課題として検討を。
D生ごみの堆肥化は、環境部、経済部など横断的組織運営を考慮し推進を。
E一連のダイオキシン問題については、市民の不安解消と事実解明に向けての施策の充実を。
Fエネルギーセンター建設計画を含め、北部環境事業所の抜本的改善の検討を。
G商業施策に対する助成事業は、その目的と効果を調査し、定期的に見直しを。
H西北部地域のまちづくりは、今後も積極的な取り組みを。また、(仮称)遠藤宮原線の早期供用開始に努力を。
I「総合的な学習の時間」の実施に伴う予算は、その効果を上げるためにも充実を。

低所得者に対する介護保険料の減免を
藤沢市公明党 6人

@効率的行政運営や市民の理解を得るため、早急に行政評価システムの構築を。
A各種行政サービスが、場所や時間を問わず提供できるよう「電子自治体」の構築を。
B女性へのドメスティックバイオレンス等に対する相談体制の確立と関係機関との連携強化を。
Cダイオキシン類の影響対策として、継続的な健康相談や必要に応じ、血中濃度等の検査の実施を。
DISO14001を早期に取得し、さらには、環境会計の導入を。
Eごみの減量化、資源化に啓発活動の一層の推進を。
F低所得者に対する介護保険料の減免を。
G障害者の就労の場の確保と、重度・重複障害者のためのグループホームやケア付き住宅等の積極的な整備を。
Hコミュニティバス路線の積極的な拡大とバス発着案内システムの構築を。
I環境との共生を図った都市基盤の整備を。
J学校・家庭・地域連携推進事業は、早期に市内全校での実施を。

収入未済等の縮減にさらなる取り組みを
21社・民CLUB 5人

@国税と地方税の配分の抜本的な見直しを国に求め続けるとともに、特定財源等の確保に粘り強い努力を。
A税や利用料等の収入未済、不納欠損の縮減に、さらなる取り組みの強化を。
B広島・長崎への平和ツアーの復活を。
C厚木基地の航空機騒音問題は、市長として関係機関に対し、適切な対応をするよう要望する。
D介護保険における保険料や利用料が払えない人に対し、万全の対策を。
Eエネルギーセンター構想は見直しを。また、この計画と北部環境事業所改修工事計画とが、結果として二重投資にならないよう要望する。
F空き店舗活用策は、「まちづくり」の視点に立って推進するよう要望する。
G下水道の認可区域に指定された市街化調整区域の受益者負担金は、早期に決定を。
H学校・家庭・地域連携推進事業は、実効あるものとなるよう積極的な取り組みを。
I教育の地方分権をより進めるよう要望する。

市民が求める安心の施策を
市政市民派議員会議 5人

@引地川のダイオキシン問題について、追跡調査を行ったことは評価するが、調査結果を速やかに公表しなかったことは問題。
A最終処分場の周辺住民や委託先従事者への配慮は十分とはいえず、また、荏原製作所に対し適切な監督、指導をするようにさらなる働きかけが必要ではないか。
Bペットボトルの処理を市の負担とすることは、エネルギーセンター計画の推進にもつながり問題である。企業の排出責任を問う立場から、排出見込み量を予算の基礎にするのは改めるべき。
C航空機の騒音問題は、他の自治体に先駆けて平和都市宣言を制定した本市としては、市長の率先した対応を願う。
D商品券発行事業の有効性や外郭団体への委託費を精査するなどして、福祉政策に力を注ぐべきではないか。
E今般経済不況の折、市財政状況悪化、人事院の給与引き下げ勧告というなかで、議員の海外視察は凍結すべき。

航空機騒音の軽減に防音工事助成拡充を
自由維新クラブ 1人

@財源の移譲等について、国に対し強く働きかけるよう要望する。
A公平な負担の原則から、市税、国民健康保険料等の収入未済額の縮減に向け、一層の努力を。
B行財政改革をさらに進め、財政の自主性、安定性、健全性を維持するよう努力を。
C市民サービスの向上に、職員研修の内容充実を。
D厚木基地の航空機騒音の軽減に、住宅防音工事助成等の見直しについて、国に強く働きかけを。
Eごみの減量、資源化対策は、今後も市長自ら先頭に立ち全市民的課題として取り組みの強化を。
Fエネルギーセンター計画は、広域行政等あらゆる可能性を視野に入れ、規模、地域などの検討を。
G小・中学校校舎の耐震診断、耐震補強工事は、早急な対応を。
H教育委員会は、その職務権限に属する教科書採択について、責任ある権限の行使を。
I土地区画整理事業は、地元地権者、住民の意思を的確に把握し事業の進を。


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決算特別委員会委員一覧

平成11年度決算特別委員会委員

委 員 長
石井  博

副委員長
大野 美紀

委  員
真野喜美子

今村 信也

高橋  豊

杉下 由輝

井手 拓也

下間  律

木村 栄子

河野 顕子

増井 秀夫

国松  誠

二上  喬

    


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