荏原製作所ダイオキシン事故
流動床焼却炉の解体に着手
民生常任委員会は、6月15日に開催され、議案2件、請願2件、陳情3件を審査した。
その結果、議案は1件が可決すべきもの、1件が否決すべきもの、請願はすべて不採択とすべきもの、陳情は2件が趣旨了承、1件が趣旨不了承と決定した。
また、荏原製作所の流動床焼却炉の解体について報告を受けた。
〇荏原製作所の流動床焼却炉の解体について
〈市の説明〉
引地川へダイオキシン類が流出した経緯は、平成11年の環境省の調査で、富士見橋付近からダイオキシン類を検出したことから、本市独自の詳細な調査で、12年に高濃度のダイオキシン類の流出を確認した。
このため、県と合同で上流の荏原製作所に立入検査をした結果、焼却炉の汚水が未処理のまま流出していることが判明し、即刻、焼却炉の運転を停止させ、水処理施設の増強や管理体制の見直しを指導してきた。
その後、荏原製作所は、排出口の閉鎖や腐食、破損の点検を行ってきたが、ことし、この焼却炉を解体することとした。
県はこれを受け、現在、解体工法や環境調査などの詳細な指導を行っている。
1 流動床焼却炉の解体工事の概要
(1)解体工事の場所等
本藤沢4丁目2番1号藤沢事業所内で、解体工事の施工場所は、バグフィルター等のダイオキシン類が
発生したと考えられる場所である。
(2)解体工事のスケジュール
焼却炉の廃止届及び原因調査計画書は4月27日に提出された。7月に住民説明会を開催し、8月には県に解体計画書の提出、その後、非汚染部分から解体に着手する。
10月には周辺住民への見学会を行い、焼却炉本体の解体は11月に着手し、来年5月には工事を終了する予定となっている。
(3)解体工法の概要
炉本体等の汚染施設は仮設構造物で密閉し、粉じんは集じん機で捕集し内部を負圧する。
また、焼却炉等の内部の汚染は高圧水で洗浄し、汚水は、全量産業廃棄物として適正に処分する。
焼却炉等は汚染物の除去後、除染を確認し、解体する。金属部分は有価物取扱業者に搬送し、耐火物等は産業廃棄物として処分する。
(4)解体に伴うダイオキシン類の調査
大気調査は、法や要綱では特に規定のない敷地境界や解体場所周辺での調査も実施する。
また、調査は外部の専門機関が実施する。
2 原因調査計画の概要
調査方法は内部の目視や写真撮影を行い、付着物や堆積物中のダイオキシン類を測定し発生原因を推定する。
3 市民への情報提供
4月27日に荏原製作所はホームページに、「周辺環境に十分配慮して施工するとともに、安全衛生対策の概要を明示し、万全を期す」と掲載し、説明会、見学会、フリーダイヤル、電子メールでの意見や質問にも答えることとなっている。
また、本市は市政情報コーナーに今日までの経過等の資料を常備してきており、解体計画書の写しや調査報告書も逐次公表していく。
4 解体に伴うダイオキシン類の調査
過去5年間の調査では、すべて排水基準、環境基準を下回っている。
最後に、この解体に際しては、市民の不安を解消し、ダイオキシン類が外部に流出しないよう今後も県とも共同して対応を図っていく。
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