心臓血管外科

特色

緊急症例:過去2年間に急性大動脈解離25例を含む緊急心臓大血管手術約60例に対応しました。全例受け入れを目指しています。
困難症例:維持透析、担癌、心肺停止後、活動期感染性心内膜炎、心筋梗塞合併症、超高齢(90歳以上)、再手術などに対応します。また真に必要とされる新しい試みに挑戦し続けています。
チームワーク:心臓症例は循環器内科とハートチームで診療に当たります。
早期退院:待機的開心術では術後の早期退院、早期社会復帰を目指します。
心疾患における特色
虚血性心疾患:多くの単独冠動脈バイパスでは人工心肺を用いずに心拍動下で行い、脳梗塞のリスク減少を目指しております。心筋梗塞後の外科合併症では、心室中隔穿孔(sandwich手術)、左室破裂(縫合式と非縫合式重層法)、乳頭筋断裂(弁置換でなく原則弁形成治療を目指します)などに対応しております。
心臓弁膜症感染性心内膜炎ではグルタルアルデヒドを使用した感染部の処置により、僧帽弁では連続7例弁形成となり、若年女性の機械弁置換を回避して妊娠出産を制限するワーファリンが不要となりました(平成30年度文科省科学研究を受託致しました)。大動脈弁の弁置換ではより大きなサイズの弁を植え込み、術後回復に貢献し、将来のvalve in valveにも備えています。透析患者の上行大動脈高度石灰化には、開発した段階的遮断法で脳梗塞の回避を目指します。大動脈基部病変ではベントール手術とデイビッド手術を行い、大動脈弁の形成が可能な方を鑑別治療しております。僧帽弁手術では弁形成を多く行い、従来困難とされた感染性心内膜炎やBarlow病の治療も行います。
心房細動:左心耳閉鎖に新たに閉鎖デバイスを導入し、脳梗塞の発症率を正常発症率へ下げることを目指します。脳梗塞を繰り返してしまう方、出血によって抗凝血薬を内服出来ない方はご相談ください。また、メイズ手術、成人先天性心疾患、心膜疾患、心臓腫瘍など幅広く対応しております。
大血管疾患における特色
●大動脈解離と胸部大動脈瘤:通常人工血管手術、オープンステント併用手術、胸部ステントグラフト内挿術(TEVAR: thoracic endovascular aortic repair)を駆使して治療に当たっています。とくにオープンステントグラフト併用手術では空気塞栓による下半身麻痺のリスクを減らすための二酸化炭素と生理食塩水を用いた空気抜き法を新たに開発し世界で初めて報告しました。(文献1)
●腹部大動脈瘤:通常人工血管置換手術と腹部ステントグラフト内挿術(EVAR: endovascular aortic repair)の両方を行う事で、動脈瘤が腎動脈の側にあるときでも治療を行うことができます。傍腎動脈腹部大動脈瘤の治療も行っております。
人工心肺における特色 
心臓大血管に必要な手術中心臓と肺を肩代わりする機械ですが、従来は3kgほどむくむ事が問題でした。輸液の膠質浸透圧を制御することによって、むくみの少ない手術を目指しております。(文献2)

文献
(1)Susumu Isoda, et al. De-airing an open stent graft to potentially reduce spinal cord injury
Gen Thorac Cardiovascular Surgery (online publishment Dec 6, 2018)
(2)Susumu Isoda, et al. Priming and replenishment in cardiopulmonary bypass with hydroxyethyl starch 130/0.4 decreases fluid overbalance without renal dysfunction or bleeding in adult valve surgery
Gen Thorac Cardiovasc Surg 67:374-376, 2019

診療内容

 心臓血管外科では、24時間体制で心臓血管緊急症例に対応し、最先端レベルの技術をもって治療にあたってまいります。循環器内科、救急部、手術部、その他の科とともにオール藤沢の力を尽くして治療に当たります。

心臓の手術

  • 虚血性心疾患の手術 (冠動脈バイパス手術、心筋梗塞合併症の手術:心室中隔穿孔、乳頭筋断裂、心破裂、心室瘤など)
  • 弁膜症の手術 (僧帽弁大動脈弁、三尖弁、肺動脈弁、弁形成術、弁置換術)
  • 成人先天性心疾患の手術 (心房中隔欠損症、冠動静脈瘻 他)
  • その他 心臓疾患の手術(心臓腫瘍、不全心、心房細動の手術(メイズ手術+左心耳切除) など)

大動脈の手術

慢性動脈閉塞症の手術(血行再建術)
急性動脈閉塞症の手術(血栓摘除術)
下肢静脈瘤の手術 (静脈抜去術)
その他(心臓)血管疾患の診断治療など

特色

 心臓血管外科全般を扱い、出来るだけ低侵襲で患者さんに負担の少ない手術や治療を行うようにしています(心拍動下冠動脈バイパス手術、胸部および腹部大動脈ステントグラフトなど)。また、エビデンスに基づいた標準的な治療を行うようにしています。

当科関連検査項目

 CT(CT-Angioによる動脈造影、MD-CTによる冠動脈・バイパス造影を含む)、MRI、心臓カテーテル検査、血管造影検査、心臓超音波検査、ABI(上肢下肢血圧比測定)など

スタッフ

役職 氏名 専門領域 専門医/認定医
診療科主任部長 磯田 晋 心臓血管外科全般
心臓外科
大動脈外科
日本外科学会外科専門医・指導医
心臓血管外科専門医・修練指導者
胸部外科認定医
日本循環器学会循環器専門医
診療科部長 山崎一也 心臓血管外科全般
胸部大動脈瘤(ステント)
腹部大動脈瘤(手術・ステント)
末梢動脈外科(手術・血管内治療)
下肢静脈瘤
フットケア
心臓血管外科専門医・修練指導者
日本外科学会外科専門医・指導医
日本胸部外科学会胸部外科指導医
日本循環器学会循環器専門医
腹部大動脈瘤ステントグラフト指導医
胸部大動脈瘤ステントグラフト実施医
日本血管外科学会血管内治療認定医
専門医長 出淵 亮 心臓血管外科全般 日本外科学会外科専門医
心臓血管外科専門医
腹部大動脈瘤ステントグラフト実施医
  増田 拓 心臓血管外科全般  

外来予定表

  月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
心臓血管外科外来 山崎
出淵
磯田
山崎

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