病理検査室

 病理検査室では、手術や内視鏡によって、患者さんの体より採取された病変の組織や細胞から、がんなどの病気を診断するため、顕微鏡標本を作製し、病理医と共に組織診検査や細胞診検査の診断業務を行っています。
 病変が良性か、悪性かが正確に診断されることにより、主治医は治療方針を決定し、患者さんへの処置がなされます。
 医療の進歩に重要な病理解剖も行っており、臨床病理検討会(CPC)も年間5回行っています。

主な検査項目

【組織診検査】

 内視鏡や穿刺生検等によって採取された小さな組織や、手術などで切除された臓器組織を、顕微鏡でみるために臨床検査技師が標本を作製し、病理医が診断をします。

~病理組織標本作製工程~

検体は「ホルマリン固定、切り出し、パラフィン包埋、薄切、染色、封入」といった工程を経て、病理組織標本が出来上がります。

①ホルマリン固定、切り出し

ホルマリン固定された臓器は、病理医によって、診断に必要な部分が切り出されます。

②パラフィン包埋

パラフィンというロウソクのロウのような物質を高温で溶かしたものに臓器を埋め込み冷やして固めます。 

③薄切

ミクロトームと呼ばれる特殊なカッターで厚さ4μm程度に薄く切り、スライドガラスに貼り付けます。 

④染色・封入

通常はHE染色という、組織の構築や細胞の形態を観察するための染色を行います。カバーガラスでふたをして(封入)標本が完成します。 

⑤病理診断

出来上がった標本は病理医によって病理診断されます。 

【免疫組織化学】

 動物の血清から作られた抗体を試薬に用いて、標本中の物質を同定し、その局在や定性的な量の判定を行います。当院では現在150種類ほどの抗体を用いて、病気の診断や、抗がん剤(分子標的治療薬)治療の選択に役立てています。

【術中迅速診断】

 手術で病変がとりきれたか確認するために臓器組織の断端を調べたり、リンパ節にがんが転移していないか調べたりする時に行います。
 手術中に採取された検体から迅速に凍結標本を作製し、病理診断を行い、その後の手術方針が決定されます。

【細胞診検査】

 組織検査のようなブロック作製ができない、主に液状検体から標本を作製し、細胞検査士と病理医によって診断をします。
 患者さんに与える苦痛が少なく、繰り返し採取できるもの(尿、喀痰、子宮頸部・体部などの婦人科材料)と、内視鏡や穿刺針を用いて行う侵襲性のあるもの(胸水、腹水、胆汁、乳腺・甲状腺 等)に分けられます。
 当検査室では、液状化細胞診(LBC法)を採用しており、高い精度での診断が可能となっています。

  • 日本臨床細胞学会認定施設 第0910号
  • 日本臨床細胞学会教育研修認定施設 第0330号
  • 日本病理学会研修認定施設 第3027号