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藤沢市における焼却灰の溶融処理について

最終更新日:2006年6月23日

 藤沢市では、平成7年度から焼却灰の高度処理及び有効利用を目指し、これまで埋め立て処分するしかなかった焼却灰を、高温処理する「溶融」を行うとともに、路盤材(道路舗装の際に舗装の下に敷く材料)としての利用についてテストを重ねてきました。この結果、ダイオキシンを始め、有害金属についても安全性が確認できましたので、平成11年度からは焼却灰排出量の1/3に当たる約7000トンを民間に委託し溶融処理しています。  

 藤沢市では当初から、天然砕石に物性が似ている「徐冷スラグ」で実験を重ねてきました。スラグにはほかに「水砕スラグ」「急冷スラグ」がありますが、ガラス質であり物性に難があり、ブロックや煉瓦など他の材料に混入しての使用でなければ利用できないことから舗装実験からはずしました。

 

                  平成9年度分析結果

  分析項目

  徐冷スラグ

  土壌環境基準

 PH

  11.0

  −

 鉛

  0.005mg/L未満

  0.01mg/L以下

 クロム

  0.04mg/L未満

  −

 六価クロム

  0.04mg/L未満

  0.05mg/L以下

 カドミウム

  0.001mg/L未満

  0.01mg/L以下

 砒(ひ)素

  0.005mg/L未満

  0.01mg/L以下

 総水銀

  0.0005mg/L未満

  0.0005mg/L以下

 ふっ素

  0.3mg/L

  -

 セレン

  0.005mg/L

  0.01mg/L以下

 亜鉛

  0.01mg/L未満

  −

 銅

  0.01mg/L未満

    -

         各種スラグの溶出試験結果(単位:mg/リットル) 

                

◆溶融スラグの安全確認のための舗装実験    

 

 舗装実験に当たり、スラグの安全確認試験を行い、有害物質の溶出がないことを確認しました。この基準値として最も厳しい、土壌環境基準値を用いました。

 舗装実験は1.通常の路盤材、2.通常の路盤材にスラグを25%混入した区域、3.同じく50%混入した区域の3区域を設定しました。また、舗装の下に排水管を敷き、たまった雨水が採取できるようにして、定期的に採水をすることにしました。               


舗装構成図と舗装断面図

◆最初の疑問点    

 

 3ヶ月後に採水した水を分析した結果、鉛についてのみ、スラグの有無に関わらず、すべての区域から溶出を確認しました。このため、地域特性ではないかとの観点から、場所を変え同様の舗装実験を行いましたが、この結果も同様でした。           

 

     追跡調査結果(別図) (単位:mg/リットル、含有:mg/kg)


◆追加試験  

 このため、次に行ったのは舗装実験ではなく、利用したスラグ、通常の路盤材及び土壌を水、酸性の水に浸し時間経過を追って分析しました。  

 

◆追加試験の結果  

 6ヶ月後の分析で初めてスラグではなく、土壌からの溶出が認められ、1年2ヶ月後にはスラグ、土壌とも検出限界以下になりました。


追加試験の結果

 このほか、可能な限りの実験を行いましたが、自然界より危険だという根拠はありませんでした。  

 

◆最終結論    

 

 鉛は自然界に多く存在しており、土壌や岩石に一般的に相当含まれていることから、今回の実験ではスラグからの溶出ではなく、土壌などから溶出したため、すべての舗装実験区域から数値が認められたものと考えます。データからもわかるように、自然界では溶出・吸着を繰り返しながら安定しており、自然界にほとんど出てくることはないようです。                        

 また、スラグのダイオキシン含有量も1pg-TEQ/g未満であることから、自然界と同等かそれ以下であり、安全性は高いと考えています。                                                             

 なお、「水砕スラグ」「急冷スラグ」はガラス質であることから、その利用については物性面から制約があると考えています。  

 


 


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