2010年7月25日号 広報ふじさわ…市長対談・市民の広場  〔 1 / 1 page 〕

まつざわ しげふみ

第16回

第16回

神奈川県知事 松沢 成文さん //市長 海老根 靖典

まつざわ しげふみ

1958年生まれ。

神奈川県出身。

2003年、神奈川県知事に就任。

「現地現場主義」をモットーに、現在2期目の県政の舵取りを担う。

湘南海岸全体のイメージアップ ブランド化につなげたい(松沢)

「ビーチでは吸う人も吸わない人も気持ちよく」

海老根 夏本番を迎えて、今年は新しい条例「神奈川県海水浴場等に関する条例」がスタートしました。

松沢 この条例は県内の海水浴場の砂浜を海水浴シーズンは原則禁煙にしようというもので、県全体でこういった条例を定めるのは、全国で初めてです。

海老根 絶対に禁煙ということではなく、吸いたい人は喫煙場所で、という新しいルールなんですよね。「吸う人も吸わない人も気持ちよく」ということで。

松沢 その通りです。

海水浴場でたばこのルールが必要な理由

海老根 新しいルールを制定したきっかけを教えていただけますか。

松沢 海水浴場は、夏はかなり混みますよね。混んでいる砂浜では、吸い殻を踏んでのやけどや接触事故などの被害に、お客さんの5%ぐらいが遭われている。

海老根 5%もですか!?

松沢 ええ、けっこう多いんです。

 それから、市長も力を入れられているビーチクリーンです。私も年に何回かボランティアに参加しますが、海岸のゴミの約半分はたばこの吸い殻だと思うんですよね。ですから喫煙を規制すればゴミが半分減ることになります。

海老根 なるほど。

松沢 そのほか、屋外とはいえ、混雑した海水浴場では、近くに居る人がたばこを吸えば受動喫煙による健康への悪影響の恐れもあるわけです。この3つの理由で海水浴場の原則禁煙をスタートしようと考えました。

裸足で歩ける海岸づくり

海老根 藤沢では毎年、海水浴シーズンの前にゴミゼロキャンペーンをやっています。今年で34回目になるんですが、約5400人の方が参加されました。私たちの目標は「裸足で歩ける海岸づくり」です。条例ができたことによって早く目標達成ができるんじゃないかと。

松沢 安全できれい、快適な海岸をつくるためには、やはり市民の皆さんの協力がいちばん重要なんですよ。今回の条例では神奈川県の「協働力」が試されると思います。

海老根 海岸の美化といえば、先日、鵠沼海岸でTUBEのコンサートを開催したのですが、驚いたことにコンサート前よりコンサート後の方が海岸がきれいになっていたんです。

松沢 それはすごいですね。

海老根 TUBEさんのステージ上からの呼び掛けもあって、皆さんがゴミを拾ってくださった結果です。

松沢 日本人のモラル、マナーはどんどん向上していますね。

世界基準のルールで湘南海岸をブランドに

松沢 海外の有名な海水浴場を視察すると、ほとんど禁煙になってるんです。これには心を打たれました。

海老根 わたしどもの姉妹都市マイアミビーチ市の海岸も禁煙になっています。ほとんどゴミがないんです。

松沢 海外では、自然動物保護の視点からも、たばこの吸い殻は絶対ダメだということになっているんです。

海老根 「きれいな海水浴場・湘南海岸」。今後は、これが売りになるかもしれませんね。

松沢 この条例を作るとき、「こんなことをしたら観光客が減る」という批判がありましたが、私は「逆じゃないですか」と言ったんです。安全できれい、快適なビーチが実現すれば、逆に観光客は増える、と考えているんです。

海老根 海岸で過ごす人が快適なだけでなく、地域の価値を高めるための条例でもありますね。

松沢 湘南海岸も世界基準に合わせたルールを作って、ある意味でブランドにしていきたいんです。

健康都市、健康県を目指して

海老根 禁煙について、知事は昔から考えをお持ちだったんですか?

松沢 実は私も昔はたばこを吸っていました。10年、15年前になりますが。

海老根 卒煙されたわけですね。私も数年前にやめたんですが、健康面でもすごくいいですよね。

松沢 そこが一番大事かもしれないですね。

海老根 たばこをやめると、病気が減りますし。

松沢 受動喫煙の害も減らせるし、海岸もきれいになる。あるいは医療費だって削減できますよね。世の中がいい方向に行くと思います。

海老根 市の保健所でも、たばこと健康の問題にはしっかり取り組んでいきたいと思っています。

松沢 藤沢と神奈川で健康都市をつくっていきましょう。

海老根 健康都市、健康県を目指して、ぜひよろしくお願いします。

健康都市、健康県に していきたいですね(海老根)