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2014年3月10日号 広報ふじさわ…市政情報   〔 23 / 24 page 〕

ふじさわ探訪

市重要文化財に指定された
小笠原東陽筆の祭礼のぼり旗と江戸期の江の島大絵図


小笠原東陽筆の
祭礼のぼり旗

 小笠原東陽は、明治の初期、羽鳥の地に耕余塾という学校を開いた教育者です。東陽の教育は評判を呼び、生徒は近隣だけでなく横浜や多摩・津久井などからも集まり、多彩な人材を輩出したことで知られ、その跡地は本市の史跡に指定されています。

 東陽は能書家でもありましたが、遺された揮毫(きごう)の中で最大のものが、今回指定された2点2対4本ののぼり旗です。羽鳥3丁目、御霊神社のものは丈の長さ約10.2メートル、城南5丁目(字羽鳥向)、八坂神社のものは同約8.5メートルで、両方とも「神州寶祚之隆(しんしゅうほうそのりゅう)」「當與天壞無窮(とうよてんじょうむきゅう)」と記された下に、1885年7月という年紀と署名があります。東陽は2年後の1887年に57歳で亡くなりますが、この旗は、地域を愛した東陽ならではの地元への贈り物といった感があり、単にお祭りの道具にとどまらず、人々が守り伝えてきた地域の文化遺産と言えます。


江戸期の江の島大絵図

 一方、江の島大絵図も、島全体を縮尺300分の1で描いた、縦2.46メートル、横3.05メートルの巨大なもので、江島神社の別当(江戸時代以前、神仏習合の時代、神社を管理するために置かれた寺院)の流れをくむ旅館・岩本楼に保管されています。絵図からは、江戸時代の江島神社が、岩屋旅所(現・奥津宮)、上之宮(現・中津宮)、下之宮(現・辺津宮)と呼ばれていたことが分かりますが、さらに地名、人名、建造物名などの詳細な書き込みがあり、百数十年前の江の島の景観や町割り、各種建造物の配置などを知ることができる貴重な歴史資料です。

問い合わせ 郷土歴史課【電話】内線5313





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