特集 いい環境が、いい働き方、いい生き方につながっていく ワーク・ライフ・バランスinふじさわ
「ワーク・ライフ・バランス」とは、「仕事・家庭・地域」という3つのバランスがとれた充実した生き方や、さまざまな生き方・働き方をお互いに理解し、尊重し合う社会の実現を目指すものです。身近なことから考えてみませんか。
問い合わせ 産業労働課労政担当【電話】(50)8222
「いきいき働ける藤沢」を目指して
本市では、関係する各団体が中心となって、2011年7月に「ふじさわワーク・ライフ・バランス推進会議」が設置されました。
経済情勢や生活環境がワーク・ライフ・バランスに与える影響はとても大きく、その実現のためには各団体の連携・協働が欠かせません。同会議では、労働団体、企業・経済団体、行政、大学・NPOなどがそれぞれ取り組むべき課題や連携して取り組むべき課題について話し合っています。
また12年11月には「ふじさわワーク・ライフ・バランス宣言」を作成しました。藤沢で働くこと、生活することの価値を高め、「いきいき働ける藤沢」のまちづくりを共に進めることを宣言しています。
労働団体
労働条件の確立・向上、総労働時間の短縮、不払い残業の撲滅、諸休暇の取得促進、子育て・介護支援策の充実
行政
性別にかかわらず能力を発揮できる職場環境づくりの支援、仕事と生活の調和の啓発と推進
大学・NPO
キャリア教育、キャリアデザイン研修、自律的なライフデザインの実現へ向けた取り組み
企業・経済団体
長時間労働の抑制、子育て・介護支援制度を利用しやすい環境づくり
ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた各団体の取組みイメージ
市民意識調査より 知っていますか?「ワーク・ライフ・バランス」
市が行ったアンケートでは、ワーク・ライフ・バランスについての認知状況は、「言葉も内容も知っている」は男性が36.6%、女性が29.6%でした。「言葉も内容も知らない」は男性17.8%、女性24.8%となっており、女性の4人に1人はワーク・ライフ・バランスを認知していない状況です。
WORK&LIFE わたしの会社で、実践しています! 市内では、さまざまな企業・団体がワーク・ライフ・バランスに取り組んでいます。今回は、その一例をご紹介します。
Case1 仕事をシェアする仕組みづくり、進めています!
代表取締役 脇屋英子氏
最近、社員で第1号の産休・育休取得者が復帰しました。働きやすい環境を整えるため、本人と面談を行い、時間管理のしやすい仕事への部署替えや、社員みんなで仕事をシェアする仕組みづくりを進めています。育児だけでなく、両親の介護をしている社員もいるので、急に休んでも対応できる仕組みや、その人に合った仕事方法ができるように配慮を行っています。
社会の要請に応える意味でも、経営者としてワーク・ライフ・バランスを推進していきたいと考えています。それには社員一人一人が意識を変革し、仕事のクオリティを上げていくことも重要だと考えています。
2人の子を持つ 社員の早瀬さん
復帰には不安もありましたが、社長からの「戻っておいで」という声に飛び込みました。
社内でのコミュニケーションを密にとることが非常に大切で、一人で抱え込まないように仕事内容のシェアをして、急な休みにも対応できるようにしています。
休む前と復帰後では、仕事に関する姿勢が確実に変わりました。会議を簡潔に終わらすなどの時間意識や、周りの人に自分の仕事の進捗がわかるようにしておくなど段取りに関する意識が生まれました。
「一人として無駄な社員はいない」という社長の言葉を受け、もっと個人のスキルを伸ばし、意識を高く持って仕事をしていきたいと考えています。
会社概要
会社名(株)ワキプリントピア
所在地 石川6-26-19
創業 1985年9月
事業内容 総合印刷業・WEBサイト・企画制作
従業員数 50人(男20人・女30人)
Case2 家族あっての仕事〜メリハリと長く働ける環境を大切に
取締役 大場俊典氏
30代〜40代の女性社員が活躍している職場で、多くの女性が出産を経験していますが、これまで出産を機に辞めた社員は1人もいません。せっかく育てた人材を手放すのではなく、働きたいという意思のある社員を尊重し、戻ってきて活躍してもらう方が会社のためにもなると考えています。
もともと我が社では代表取締役が「家族あっての仕事」という考え方を持っています。このため、忙しい中でも仕事にメリハリをつけて経営者側が率先して休暇を取るなど、リフレッシュをしやすい雰囲気を作っています。また子どもの病気などでの急な休みにも、「お互いさまの精神」を持って、職場のみんなで仕事をカバーし合っています。
会社概要
会社名 (株)サイマコーポレーション
所在地 辻堂2-9-17
創業 1952年1月
事業内容 ねじなどの製造、販売
従業員数 70人うち本社20人(男8人・女12人)
市民意識調査より ワーク・ライフ・バランス実現のカギ 第1位は「育児・介護休業」
市のアンケートでは、「ワーク・ライフ・バランスを実現するために必要だと思うこと」に対して一番多かった回答が、「育児・介護休業制度の創設や育児・介護休業を取りやすい就労環境」でした。男性の約5割、女性の約4割が、就労環境の整備が重要だと考えています。
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