広報ふじさわ2017年2月25日号
2018年1月の供用開始を目指して進めている市役所新庁舎建設工事について、進捗状況をお知らせします。
問い合わせ
管財課【電話】内線2369、【FAX】(50)8427
新庁舎建設事業は、2015年9月の市議会定例会の議決を経て、藤沢市新庁舎建設工事鹿島建設・門倉組共同企業体と工事請負契約を締結し、建設工事に着手しています。
15年度は主に地盤を形成するための土工事を行い、16年度に入り新庁舎の構造体の最下部となる底盤スラブの打設と免震装置の設置を完了させ、17年1月末現在、3・4階の躯体工事を進めているところです。今後は躯体工事が終わったフロアから随時、内装仕上げ工事を行い、17年12月の竣工を目指します。
新庁舎は地下1階、地上10階となり、18年1月4日に供用を開始する予定です。
新庁舎完成イメージ 西側(藤沢駅方面からの眺め)
機能的・効率的に
来庁者の多い窓口部門は低層階に集約し、個別の相談室を設置することにより、プライバシーに配慮します。1階にはコンビニや一時預かりのキッズコーナーを設けます。
安全・安心を支える
免震構造の採用により耐震性を確保し、災害時は一時避難者や帰宅困難者の受け入れを行い、災害救援ボランティアの活動拠点となります。
市民が集える場に
市民が憩い・集えるように市民広場、市民利用会議室、屋上庭園、展望デッキなどを設けます。
環境にやさしい
環境に配慮するため、建物中央のアトリウムで自然採光・自然換気を行い、太陽光発電パネルの設置、LED照明の採用、外構・擁壁・屋上への緑化を行います。
人にやさしい
ユニバーサルデザインに配慮し、ローカウンター、多目的トイレ、車いす使用者用駐車スペースを設けます。
議会フロアへ気軽に足を運べるように、西に富士山、南に江の島を望むことができる展望デッキおよび市民ロビーを設けます。
市民利用会議室に面するように屋上庭園を配置し、市民の皆さんが自由に憩い・集える場とします。
コンビニを併設し、来庁した方が手続きの合間などに休憩できる場とします。また、簡易的な催し物での利用を可能とします。
東西のエントランスを結ぶプロムナードを設けます。吹き抜けにより全体の見通しが良く、開放感のある空間とします。
上部に円形ガラスのひさしを設け、国道467号と庁舎の高低差に対応するためエスカレーターやエレベーターを配置し、バリアフリーに配慮します。ひさしの下には市民が利用できるイベント広場を設けます。
新庁舎の敷地内に藤棚を設けます。春には、市の花である藤が咲き誇る様子を楽しむことができます。
現場見学会の開催
建設業の役割と魅力を伝えるため、建築系学部の学生などを対象とした現場見学会を、これまでに2回開催しました。その際、本工事の特徴である免震工法や構造などを主に説明しました。
今後についても工事の進捗を見ながら、市民などを対象とした現場見学会や振動体験会を開催する予定です。
新庁舎ギャラリー
新館1階に新庁舎のギャラリーを設けています。
新庁舎完成イメージアニメーションや、工事の進捗が確認できる月ごとの航空写真などを見ることができます。
来庁した際に、工事の進捗状況を確認してみてはいかがでしょうか。
仮囲いPR
建設現場の仮囲いを使い、工事車両の紹介や工事の作業風景の写真掲示など工事に関するインフォメーションを行っています。
この他、市の歴史や東京オリンピックセーリング会場の情報などを発信する市の掲示板としても活用しています。
藤沢市新庁舎建設工事サイト
工事現場から随時最新の工事の進捗についてお知らせしています。
タワークレーンの愛称募集
建設現場に設置されているタワークレーンの愛称を募集し、多数の応募の中から北側の1号機を「はまかぜ」(写真右)、南側の2号機を「しおかぜ」(写真左)と命名しました。
1月現在、「はまかぜ」が45m、「しおかぜ」が48mの高さとなっています。
新庁舎の建設工事は、2015年10月に着工し、17年12月の竣工を目指して進めています。
今後のスケジュールは下表をご覧ください。
市民の皆さんにはご不便をお掛けしますが、ご理解とご協力をお願いします。
2015年10月時点の工事着工時の現場写真
2017年1月末時点の現場写真
2017年12月の完成イメージ
あらかじめ工場で製作されたコンクリート部材を現場まで運搬し、クレーンなどで組み立てる工法のことです。工場生産品のため高品質、また現場作業員の省力化、工期短縮が可能となります。
本工事での製造工場は、柱が茨城県小美玉市、大梁が北海道苫小牧市にあり、北海道から茨城県まではフェリー、その後は陸送で現場に搬入しています。
現在、新設歩道橋の設置に伴う新庁舎側の橋脚、新館側の橋台の築造を行っています。
歩道橋本体は北海道室蘭市の鉄骨工場で製作しています。歩道橋は、歩道幅を6mに拡幅し、ひさしを設けます。
今後、橋の架設のため、夜間に国道467号を全面通行止めや片側交互通行にして工事を行う予定です。
柱と大梁は、大型の揚重機(タワークレーンやクローラークレーン)を使い、構造材の組み立てを行っています。柱と柱は径32.0mmのPC鋼棒6~11本で接合し、柱と大梁は10~12本のPC鋼より線を4カ所に通し、油圧ジャッキで緊張して接合しています。
PC鋼棒とPC鋼より線はプレストレストコンクリートに用いられる、高性能・高品質の緊張材です。
上部構造で大地震後の建物の損傷を無くすために基礎免震を採用します。それにより、構造体の補修を行うことなく建物を継続して使用でき、防災拠点としての機能を確保できる計画です。また非構造部材の損傷を緩和でき、建物内の付属機器の転倒・落下を防ぐことができます。
写真の免震装置は鉛プラグ入り積層ゴム型で、鉛プラグは建物の大きな揺れを減衰させる機能があります。