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更新日:2020年1月20日

 

藤沢市教育委員会『教育長の窓 No.180』

 2019年(令和元年)12月 教育長の窓 No.180

「よりよい学校生活のために」

 180

 12月を迎え、新しい年を迎える準備をしたり、この一年を振り返り来年の目標を考えたりする時期となりました。今年は、5月に元号が令和となり、改元に伴う様々な行事があったり、9月に始まったラグビーのワールドカップで日本チームが「ワンチーム」となって活躍したことで、日本中が大いに盛り上がった年だったと思います。特に、「ワンチーム」という言葉は、その盛り上がりを象徴するように、今年の流行語大賞に選ばれました。そして、来年はいよいよオリンピック・パラリンピックが日本で開催されます。今年同様、日本中が盛り上がることに期待をしています。
 セーリングの会場となる本市では、今年のワールドカップの際、小・中学校の子どもたちと選手の交流が盛んにおこなわれました。来年は、そうした機会がますます増え、子どもたちには、さまざまな国の人たちとの交流を通して、文化の違い、人とのつながりのすばらしさを感じてほしいと思っています。

 さて、学校生活において、子どもたちには仲間とともにかけがえのない楽しい時間をすごしてほしいと思っています。そのために、各学校では、折に触れ、学校生活に関するアンケート調査を行い、その結果をいじめの未然防止や早期発見・早期解決に向けての参考としております。
 また、教育委員会においても、7月から10月にかけて、各学校の児童生徒全員を対象に「学校生活アンケート調査」を行い、その結果を今後の取り組みに活かしています。
 調査内容は次の8項目です。まず、設問1で「学校生活の中で嫌な思いをしていますか」、設問2で「学校に来ることがつらくなることがありますか」、設問3で「友達のことで悩んでいることや心配なこと相談したいことがありますか」と問いかけ、設問4で「設問3で“はい”と答えた人に対して悩みを相談したいと思う人は誰ですか」と問いかけることで、学校生活の中で嫌な思いをしている児童生徒についての把握をしています。次に、設問5で「学校生活で周りの人に嫌な行為をしたことがありますか」と問いかけることで、他者に対する自分の行動について考えさせています。そして、設問6で、「周りの人が繰り返しいやがらせ行為を行っている場面を見たり聞いたりしたことがありますか」、設問7で「学校に来ることがつらくなっている人がいると思いますか」、設問8で「繰り返し周りの人にいやがらせ行為を行っている場面を見たり聞いたりしたらどうしますか」と問いかけることで、周囲の児童生徒の行動に対する気づきについて調査しています。

 平成29年度調査からの3年間の結果をみてみますと、「学校生活の中で嫌な思いをしている」と回答した児童生徒については、減少傾向がみられます。これは、全教職員が児童生徒に寄り添いきめ細やかな対応をしてきたこと、アンケート調査の結果を学校生活に活かしていること、加えて、生徒自身がよりよい学校生活をすごすため、生徒会活動などにおいての「あいさつ運動」の実施や「意見箱」の設置など主体的に取り組んでいる結果であると考えています。
 「自分が嫌な行為をした」と回答した児童生徒についても減少傾向が見られますが、「された」と回答した児童生徒より、比率が低くなっています。今後の指導の中で、自分はいじめているつもりはなくても相手にとっては嫌だと感じる場合があり、感じ方がそれぞれ違うことを認識させていく必要があります。 また、「自分が嫌な行為をした」と回答した児童生徒より、「周囲の児童生徒がいやがらせ行為を行っている場面を見たり聞いたりしている」と回答した児童生徒の比率が高くなっていますが、これは、いじめについての児童生徒の感度が上がっているからと捉えています。
 一方で、具体的な項目において、「パソコンや携帯電話・スマートフォンで悪口を言われたり、書き込まれたりした」と回答した比率が、小学校4年生から中学校1年生にかけて前年度より高くなっており、新たな課題として浮き彫りになりました。藤沢市の小・中学生における携帯電話等の所持率については、小学校6年生で約75%、中学校3年生では、約90%となっていますが、その所持率は毎年高くなっています。携帯電話等を使うことが低年齢化し、その使用をめぐってさまざまなトラブルに巻き込まれることがあり、昨今の社会状況においては、SNS等の使い方によっては、命の危険へと繋がることがあるということについて、子どもたちに意識させる必要があると考えています。学校でも情報モラル教育に力を入れていますが、携帯電話等を持ち始める前からの指導も大切です。ぜひ、ご家庭でもお子さまと情報モラルについて話し合う機会を持っていただければと思います。
 教育委員会では、アンケートの結果を分析し、今後も、学校生活が子どもたちにとって豊かで楽しいものとなるよう、さまざまな課題を抱える子どもたち一人ひとりのニーズに応じた支援を行ってまいります。

 保護者のみなさま、お子さまの様子で気になることがありましたら、学校や教育委員会にご相談ください。また、年末年始をはじめ冬休みは、子どもたちが地域に出かけていくことが多いかと思います。地域のみなさまも子どもたちの様子で気になることがございましたら、情報提供をくださいますようよろしくお願いいたします。

 本年も、たくさんのみなさまにお世話になりました。心から感謝申しあげます。

情報の発信元

教育委員会教育部教育総務課

〒251-8601 藤沢市朝日町1番地の1 本庁舎3階

電話番号:0466-50-3556(直通)

ファクス:0466-50-8424

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