循環器内科

循環器内科紹介

 当科では心臓病や血管病の診療を担当しています。心臓病および血管病では発症した急性期に適切な緊急処置を実施しないと命にかかわる場合があります。当院は湘南東部地区の救急医療の拠点病院であり、24時間365日の循環器当直医師に加えて、経験ある医師の待機体制を敷き緊急疾患に常時対応しています。また当科は近隣医療機関からの要請に応じられるよう循環器内科医師直通ホットライン(ハートライン)を活用していますので、患者さんが近隣施設を受診された場合でもスムーズに当院へ受け入れることができます。

診療内容

虚血性心疾患:急性冠症候群(急性心筋梗塞、不安定狭心症)、安定狭心症

 2019年度の急性冠症候群の入院患者数は198名でした。待機的を含む経皮的冠動脈形成術(PCI)は255件に行い、98.0%の成功率が得られています。冠動脈の中等度狭窄に対しては負荷心筋シンチや圧ワイヤーによる機能的狭窄度の評価(冠血流予備量比;FFR)を用いて心筋虚血を客観的に証明することで、不必要なPCI治療を行わないようにしています。PCI手技においては、全例で、血管内超音波や光断層撮影法など血管内イメージングを用いて冠動脈ステントが良好に拡張されていることを確認しています。そのため出血リスクが高い患者さんでは、ステント血栓症予防のための二剤抗血小板薬併用療法(アスピリンとクロピドグレルまたはプラスグレル)を、通常のPCI後6~12か月間から1~3か月間に安全に短期間にすることが可能です。

血管内イメージングを用いて確認しています

不整脈:頻脈性不整脈および徐脈性不整脈

 徐脈性不整脈(洞不全症候群、完全房室ブロックなど)に対する永久ペースメーカ植込み術、致死性心室性不整脈(心室細動、心室頻拍)に対する植込み型除細動器(ICD)移植術を行っています。より低侵襲な治療としてリードレスペースメーカ(Micra®)と皮下植え込み型除細動器(S-ICD)も実施可能です。頻脈性不整脈に関しては発作性上室性頻拍や心房粗動に加えて、2020年6月から心房細動や心室性期外収縮に対する高周波心筋焼灼術(カテーテルアブレーション)治療を開始しました。

心不全

 心不全とは、心臓が悪いために息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり生命を縮める病気です。心不全は虚血性心疾患・高血圧・心筋症・弁膜症・不整脈などが原因で生じる心臓病の終末像です。薬物療法と生活療法が治療の中心となりますが、重症心不全の場合は両心室ペースメーカー(心臓再同期療法;CRT)の植込みも実施可能です。入院患者さんには慢性心不全手帳を用いた看護師による生活指導、薬剤師による薬剤指導、栄養士による栄養指導を行っております。複数の併存疾患や複雑な社会背景を有するため心不全による入院を繰り返す高齢の患者さんも多く、週1回多職種カンファランスを開催し、理学療法士やソーシャルワーカを含む多職種で、状況に応じてご本人、ご家族、福祉・介護職員も参加して多角的視点からチーム医療を行っています。また一旦病状が安定した患者さんについては慢性心不全病診連携クリニカルパスを利用して、かかりつけ医や在宅診療医と連携して診療にあたっています。

「心不全地域連携クリニカルパス」使用時の診察の流れ

末梢動脈疾患:下肢閉塞性動脈硬化症、腎動脈狭窄症、鎖骨下動脈狭窄症

 主に歩行時の下肢痛や潰瘍・壊疽など下肢閉塞性動脈硬化症に対して血管内治療を行っています。最近の治療デバイス技術の進歩は目覚ましく、特に大腿膝窩動脈領域では薬剤溶出バルーン・薬剤溶出ステント・ステントグラフトなどの新しい治療デバイスが使用可能となり、長区間の閉塞病変でも血管内治療の長期成績が向上しました。

静脈血栓塞栓症:肺血栓塞栓症、深部静脈血栓症

 治療の中心は抗凝固療法で、出血リスクが高いため抗凝固療法が実施できない症例に対してのみ下大静脈フィルターを留置しています。非心臓手術の周術期やがんの患者さんに静脈血栓塞栓症を併存することが増えており、複数の診療科で連携して治療します。

その他の対象疾患:心臓弁膜症、心筋症、心筋炎、感染性心内膜炎、肺高血圧症など

特色

 当科の特徴としては医師全員が毎日のカンファランスを通じて患者さんの刻々と変化する病状を把握し、迅速で適切な医療を提供していることです。看護師を含む関連各部署の病院スタッフがチーム一丸となり、患者さんのご希望を尊重して心のこもったケアを行うことで、患者さんおよびご家族が幸せを感じられるように努めています。

新型コロナウイルス感染症の対応

 当院は第二種感染症指定医療機関であり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者さんの診療の際には十分な感染防御をしています。心不全・心肺停止蘇生後・緊急カテーテルやカテーテルアブレーションを予定する場合など循環器疾患の患者さんに対しても、PCR検査や胸部CT検査でCOVID-19でないことを確認してから一般病棟に入院させるなど、院内感染を発生させないように配慮をしています。COVID-19の感染拡大の状況下でも、地域で信頼される質の高い医療を提供し続けることができるように尽力してまいります。

非侵襲的検査

  循環器疾患の診断に用いる外来の検査としては、患者さんの体への負担が少ない下記の非侵襲的検査もあり、迅速に診断をすることができます。
生理機能検査:心臓超音波検査、経食道心エコー検査、トレッドミル運動負荷心電図検査、ホルター心電図、頸動脈超音波検査、下肢動脈超音波検査、下肢静脈超音波検査など
画像検査:心臓PET検査、心臓MRI検査、心臓核医学検査(負荷心筋シンチ、肺血流シンチ)、冠動脈造影CT検査など

診療実績

循環器内科診療実績

スタッフ

役職 氏名 専門領域 専門医/認定医
診療科部長 塚原 健吾 虚血性心疾患
末梢動脈疾患
静脈血塞栓症
日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本循環器学会循環器専門医
日本心血管インターベンション学会専門医
日本脈管学会認定脈管専門医
日本心臓病学会FJCC
ICD/CRT 研修修了証取得者
身体障害者福祉法第15条指定医
専門医長 前島 信彦 虚血性心疾患
カテーテルインターベンション
日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本循環器学会循環器専門医
日本心血管インターベンション学会専門医
身体障害者福祉法第15条指定医
専門医長 三𣘺 孝之 虚血性心疾患 日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本循環器学会循環器専門医
日本心血管インターベンション学会専門医
ICD/CRT 研修修了証取得者
身体障害者福祉法第15条指定医
専門医長 髙野 桂子 循環器一般 日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本循環器学会循環器専門医
  岡島 裕一 循環器一般 日本内科学会認定内科医
  宮川 秀一 循環器一般 日本内科学会認定内科医
  児玉亜希子 循環器一般  
  相澤 広太郎 循環器一般  
非常勤医師 井上 満穂 不整脈  

外来予定表

  月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
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