放射線診断科

 放射線診断科では院内で撮影された画像検査を解析し、病気の診断や治療効果の判定を行っています。画像検査の対象となる病気は頭の先から爪先まで多岐にわたり、画像の専門家として多くの疾患の診療にかかわっています。また画像診断の技術を応用したIVR(アイ・ブイ・アール:画像ガイド下治療)も放射線診断科で行っています。IVRとは血管内にカテーテルとよばれる細い管を挿入して、出血を止めたり、腫瘍に薬剤を注入したりする治療法です。血管内から治療を行うため、通常の手術と比べて体への負担が少なく、がん治療など幅広い分野で今後さらに普及すると考えられています。

 CTやMRI装置の性能向上は目覚ましく、近い将来にはAIの活用も期待されています。放射線診断科では専門の知識と経験をもつ診療放射線技師、看護師と協力して、最先端の技術を取り入れつつも温かい医療を行ってまいります。

CT(約20,000件/年)

 CTとはコンピュータ断層撮影法(Computed Tomography)の略です。撮影装置が回転しながら体にX線を当て、そこから得られた情報をコンピュータで再構成して画像にします。体内の状態を様々な方向から観察することができます。撮影時にヨード造影剤という薬剤を使用することで、血管の状態や病変の性状をより詳しく知ることができます。
 高性能CT(320列)により心臓の血管をCTで評価する検査も積極的に行っています。

腹部CT、冠動脈3D-CT
、腹部動脈CT

IVR(アイ・ブイ・アール:画像下治療、画像ガイド下治療)(約550件/年)

 IVRとはインターベンショナルラジオロジー(Interventional Radiology) の略です。体内にカテーテルとよばれる細い管や針を挿入して、出血を止めたり、腫瘍に薬剤を注入したりする治療法です。CTやX線透視装置、超音波装置などの画像を利用して行う治療で、日本語では「画像下治療」「画像ガイド下治療」と呼ばれます。心臓や脳を除く全身の臓器が対象となります。
 多くのIVRは局所麻酔で行うことができます。傷跡は5mm程度と小さく、体への負担が少ない治療(低侵襲治療)です。
 交通外傷による出血や吐下血などに対する緊急止血術にも24時間対応します。

血管系

  • 血管塞栓術(肝、脾、腎、肺、静脈瘤、臓器損傷)
  • 経皮的血管形成術(頸動脈、腎動脈、透析シャント、下肢動脈)
  • カテーテル留置術(肝動注ポート、中心静脈ポート)
  • 動注化学療法(顔面動脈)

非血管系

  • 画像ガイド下生検
  • 膿瘍ドレナージ
  • 胆道ドレナージ

MRI(約9,000件/年)

 MRIとは磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging)の略です。CTに似ていますがX線は利用しないため、放射線による被曝の心配はありません。強い磁石と電波を利用いて、からだの中から信号を拾い出し、その情報をコンピュータで再構成して画像にします。脳の病気や背骨、手足の関節などの診断に利用されます。ペースメーカーなど体内に金属がある方は検査が受けられないことがあります。入れ墨やアートメイクも問題になることがありますので、検査を受けられる方は必ず担当のスタッフにお伝えください。

MRCP、頚部MRI

マンモグラフィ(約530件/年)

 乳腺のX線写真で、乳癌を見つけるために行われます。乳房を圧迫した状態で撮影を行うことで、病変が発見しやすくなります。撮影は女性の放射線技師が担当します。
 乳腺が発達した若い女性では、乳腺と病変が重なって見えにくくなることがあります。超音波検査と併用することで、より正確な診断が可能となります。

 正常の乳房です。乳頭から乳腺が傘のように広がっています。(画像)

 右乳房のがんです。白い不整形の腫瘤があります。乳がんに特徴的な細い線状の石灰化を含んでいます。(画像)

RI(約1,200件/年) PET/CT(約1,300件/年)

 RIとは放射性同位元素(radio isotopeラジオアイソトープ)の略で、核医学検査ともよばれます。微量の放射線を発する薬剤を体内に投与し、特殊なカメラで撮影を行います。脳や心臓、骨の病気などの診断に利用されます。
 PET/CTはRI検査の一種です。投与された薬剤はがん細胞に集まり、体のどこにがんがあるかを調べることができます。

骨シンチ、脳血流シンチ

超音波検査(心臓超音波検査を除く)(約4,700件/年)

 超音波を利用して、体の内部を観察する検査です。X線を利用しないため、放射線による被曝の心配がありません。妊娠中や小さなお子様にも安心して受けていただける検査です。皮膚、甲状腺、リンパ節、血管、乳腺のほか、比較的深い部分にある肝、腎、膵、脾などの検査に用いられます。病変の形だけでなく、血流や硬さについても調べることができます。

 正常の肝臓の一部と右の腎臓が写っています。正常の肝臓は腎臓と同じくらいの輝度(暗さ)です。(画像)

 黒い星形の部分が乳がんです。病変に流れ込む血流が赤く描出されています。(画像)

スタッフ

役職 氏名 専門領域 専門医/認定医
診療科部長 藤井佳美 一般放射線診断
IVR
救急放射線
日本医学放射線学会放射線診断専門医
検診マンモグラフィ読影認定医
日本IVR学会IVR専門医
専門医長 鈴木美奈子 一般放射線診断 日本医学放射線学会放射線診断専門医
検診マンモグラフィ読影認定医
  西村有理恵 一般放射線診断 日本医学放射線学会放射線科専門医
検診マンモグラフィ読影認定医
日本核医学会PET核医学認定医
  安井一馬 一般放射線診断 日本医学放射線学会放射線科専門医
検診マンモグラフィ読影認定医
  関口由佳 一般放射線診断 日本医学放射線学会放射線科専門医
非常勤医師 蘆田 浩 神経放射線、IVR
一般放射線診断
日本医学放射線学会放射線診断専門医
日本IVR学会IVR専門医
非常勤医師 塚本 浩 神経放射線
頭頚部放射線、IVR
日本医学放射線学会放射線診断専門医
非常勤医師 川口 洋 神経放射線、IVR
一般放射線診断
日本医学放射線学会放射線診断専門医
日本IVR学会IVR専門医
非常勤医師 伊藤雅美 核医学、PET/CT 日本医学放射線学会放射線診断専門医
日本核医学会核医学専門医
PET核医学認定医
非常勤医師 大楠泰生 循環器画像診断 日本内科学会認定内科医
日本循環器学会循環器専門医
日本不整脈心電学会不整脈専門医
日本医師会認定産業医
非常勤医師 永田芳美 一般放射線診断 日本医学放射線学会放射線診断専門医
非常勤医師 板橋 健太郎 一般放射線診断 日本医学放射線学会放射線診断専門医
日本小児科学会小児科専門医
日本医師会認定健康スポーツ医
非常勤医師 小玉江里子 一般放射線診断 日本医学放射線学会放射線科専門医
非常勤医師 小野 隼 一般放射線診断 日本医学放射線学会放射線科専門医