広報ふじさわ2025年8月10日号
2011年から全ての一般住宅や共同住宅の各住戸に火災警報器の設置が義務付けられています。適切に作動するように定期的に点検し、設置後10年を目安に交換しましょう。
2024年中の全国の住宅火災の死者は970人(放火自殺者などを除く)で、経過別の内訳は、逃げ遅れが439人、着衣着火が37人、出火後再進入が16人、その他が478人であり、多くの方が逃げ遅れで亡くなっています。
住宅火災で「逃げ遅れ」を防ぐためには、早期に火災を知ることが大切です。そのための対策として、火災時に発生する煙を早期に感知して音声などで知らせてくれる住宅用火災警報器を設置することが重要です。
総務省消防庁によると、2020年から23年までの4年間の住宅火災について住宅用火災警報器の設置効果を分析したところ、下表の通り死者数・損害額は半減、焼損面積は6割減した結果となりました。
市内で住宅用火災警報器の設置率は25年6月1日時点で88%となっています。設置していない方は、自身や大切な家族の命、身体、財産を守るために早急に設置しましょう。
設置が義務となっているのは、「寝室」および寝室がある階の「階段上部」の天井または壁です。これらの場所には煙感知式の住宅用火災警報器が必要です。
台所などの火災の発生するおそれのある場所にも、設置するように努めましょう。
自動火災報知設備やスプリンクラー設備が設置されている場所には、新たに住宅用火災警報器を設置する必要はありません。
住宅用火災警報器は、本体の表面にあるボタンを押すか、ひもを引くことで点検できます。正常であれば、正常であることを知らせる音声や警報音が鳴ります。音が鳴らない時は電池切れまたは故障している可能性がありますので、交換が必要です。
ほこりなどがついていると、誤作動を起こす場合があります。年に2回程度、点検と併せて掃除もしましょう。
電池の寿命は5~10年です。寿命が近づくと故障警報音が鳴ったり、ランプが点灯したりします。
電池を交換することで、復旧することもありますが、設置から10年以上経過すると、機器自体の劣化などで不具合が発生しやすくなります。10年を目安に機器の交換をしましょう。
藤沢市内で統計を開始した2006年から、90件の住宅用火災警報器による奏功事例が報告されています。
ケース 1
2階のストーブで布団を乾かしたまま1階で作業をしていたところ、住宅用火災警報器の音がするので見に行った。
布団がストーブに接触し、煙が出ているのを発見できたため、燃え広がる前に消火することができた。
ケース 2
アパートのベランダに出たところ、警報音のような音が聞こえたため、音を頼りに外に出て探していると、空室のはずの部屋の窓から白煙が出ていた。
部屋の鍵が開いており中の様子を見ると、煙と炎が出ているのを発見したため、すぐに消火することができた。
おもちゃ花火で遊ぶときは
花火の火の粉が枯草や家の中に入ると、火災となる場合があります。花火をする際は風の強いときを避け、周りに燃えやすいものがない広い場所で遊びましょう。
また、残り火も火災の原因となることから、遊び終わった花火は水を張ったバケツに浸けるなどして確実に消火しましょう。
BBQをするときは
炭火への着火剤の継ぎ足しや消毒用アルコールなどの投入は、急激に火が燃え上がるおそれがあり危険です。また、炭火の始末が不十分なまま放置すると火災につながる場合があるので、次のポイントに注意しましょう。