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更新日:2019年10月11日

 

藤沢市教育委員会『教育長の窓 No.158』

 

2017年(平成29年)12月 教育長の窓 No.158

『情報モラルを考える』

 

 今年も残り1ヶ月となりました。この時期、1年を振り返り、様々な出来事を思い起こし、来年への思いを新たにしているみなさまが多いことと思います。

 私も、この4月に教育長に就任して以来、初めての出来事にたくさん触れてまいりました。特に、藤沢市立の小・中・特別支援学校の各種行事では、子どもたちが自分の持っている力を全力で発揮している姿に出会い、感激しました。また、それぞれの学校において、教職員が力を合わせ、保護者のみなさまや地域のみなさまの協力を得ながら子どもたちを育てているのを目のあたりにし、これからも健やかな子どもの育ちのために施策を推進していこうとの思いを新たにしているところです。

 学校現場では、日々、様々な出来事が生じます。人と人とのつながりの中で、楽しいことや嬉しいことはもちろんのこと、辛いことや苦しいことも発生します。そうした時には、その解決に向けて、教職員やスクールカウンセラー等が活躍していますが、近年、特に大人に見えづらいインターネット等の世界での情報により子どもたちが心を痛める状況が増えてきています。

 藤沢市教育委員会では、児童生徒を取り巻く情報環境における課題や変化を見出し、情報モラル教育等の方向性を見出す検討材料とするため、「携帯電話及びパソコン等におけるインターネットの利用状況等に関するアンケート調査」を毎年実施しています。具体的には、市内の全小・中学校の校長、教頭または情報教育担当教諭が回答する調査と、市内35小学校から各校の6年生1 クラスと19中学校から各校の3年生1 クラスを抽出して児童生徒が回答する調査を実施しています。調査項目としては、神奈川県でも同様の調査を行っていますので、県と同様の質問項目を設定しています。

 学校長等へのアンケートについては11項目で、校内での携帯電話等の取扱いや不適切な使用時の指導についてのほか、学習会の開催、携帯電話等やパソコンでのトラブルの実態や件数・把握方法・発生時の対応、未然防止に向けた対策について、などとなっています。

 調査結果としては、携帯電話等のトラブルについて、小学校で約半数、中学校では、19校全てで発生しております。その把握については、小学校では児童からの申し出が半数、保護者からの申し出が4割弱、中学校では、生徒本人からの申し出が7割となっています。中学校に関しては、本人の申し出が昨年度の5割弱から、大きく伸びていることから、学校内での報告がしやすい環境となったのではないかと思っています。携帯電話等のトラブルについては、大人には見えづらい環境の中で行われていることから、なかなか教職員が実態を把握することは難しい状況となっています。学校では、子どもたちに、携帯電話教室やインターネットの危険性についても学ぶ機会をつくり、意識啓発に努めていますが、意識啓発には、家庭における保護者のみなさまの協力が欠かせません。日頃から子どもたちとのコミュニケーションを大切にし、トラブルを抱えたときに相談しやすい家庭環境づくりをよろしくお願いします。

 次に、児童生徒アンケートについては、26項目で、携帯電話等の所有の有無のほか、携帯電話の通話時間・電子メールやSNSの送受信回数・それらを使う時間・使用時間帯など実態を把握するための項目、利用目的や利用に際しての書き込みについて、困ったときの対応、歩きながら使用する等携帯電話等を使用する際のマナーについての意識、保護者との関係、犯罪等への意識について、などとなっています。

 調査結果としては、自分専用の携帯電話の所有率については、小学校6年生でほぼ7割に達し、69.4%、中学校3年生では、ここ3年間84%前後となっています。使用目的については、小6では電話が36.6%、電子メールとSNSの合計が38.4%、中3では、電話が5.3%に対して電子メールとSNSの合計が53.0%であり、年齢が上がるとともに利用内容が変化していることが見て取れます。また、1日に携帯電話でメール・SNS・サイト閲覧やゲームをする時間については、小6で3時間以上使用する児童が16.6%で、昨年度の倍となっており、中3では30.3%で、昨年度の5割増という状況です。併せて、使用時間帯が夜間や深夜に増えていることも、学習面・健康面での影響が危惧されるところです。

 今年度の調査では、小6の携帯電話の所有率が7割を超え、その種類も子ども向け携帯電話から、スマートフォンが主流となりました。今後、SNSのトラブルが、小学校においても増えていくことが懸念されます。また、今回のアンケート調査では、家庭内のルールとして、利用時間や場所等のルールを定めていない家庭が5~7割にのぼり、多くの児童生徒が保護者から注意を受けていないと回答しています。フィルタリングについても、設定は4割にとどまっています。

 学校においても、先程述べたように、子どもたちや教職員への学習の機会を増やしていきますが、保護者のみなさまにも、この現状を知っていただき、家庭で、ぜひ、子どもたちとその使い方について話し合いをしてほしいと思います。

 年の瀬、街のイルミネーションがはなやかであり、慌ただしさとうきうきした空気が混在する日々となります。冬休みも迎えます。子どもたちが、インターネットを介した犯罪に巻き込まれることがないよう学校と家庭で連携し、情報モラルについて取り組んでいただくことを願っています。

情報の発信元

教育委員会教育部教育総務課

〒251-8601 藤沢市朝日町1番地の1 本庁舎3階

電話番号:0466-50-3556(直通)

ファクス:0466-50-8424

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