広報ふじさわ「市政情報」

　市長は２月17日に行われた定例市議会で２０１０年度市政に携わる市長の基本的考え方と市政運営の基本的考え方を明らかにしました。

　｢新総合計画｣の策定と｢市民の目線による市民経営｣とともに10年度を｢分権元年｣と位置付け、10年度は、市内13地区に予算と権限を移譲し、地域が主体となって｢藤沢づくり｣を推進することで、｢一生住み続けたいまち湘南藤沢｣の実現を目指す考えを示しています。

　施政方針で示した、10年度市政に携わる市長の基本的考え方と市政運営の方針の骨子は次の通りです。

※なお施政方針の全文は、市民相談情報センター、各市民センター・公民館・市民図書館、市のホームページの経営企画課のページなどでご覧になれます

問い合わせ　経営企画課【電話】内線２１７１、【FAX】（50）８４０２

　人口減少や高齢化の同時進行、財政の悪化という厳しい時代を迎え、地域経済、地域社会を元気にするためには、市民の皆さんが「安心して暮らせる社会」の設計図を一日も早くつくり上げなくてはなりません。そのためには、私たち一人一人の「市民力」、「地域力」と「行政力」が協働する必要があります。このため30年後の暮らしを豊かにする意識と行動、地球的視野と生活実感に根差した視点で、現実をしっかりと見据え、「私たちの政府」が創る「藤沢づくり」に取り組みます。具体的には、子や孫やさらにその将来の世代まで「藤沢に住み続けたい」と思える「夢をかなえる公共」と「充実生活づくり」に踏み出していくための「新総合計画」の策定および行政経営改革などによる「新しい公共」の構築を進め、「市民の目線による市民経営」を推進します。

　｢市民の目線による市民経営｣を基本として、10年度の市政の重点課題を、｢新しい公共の推進｣｢地域主体のまちづくりの推進｣｢新しいまちづくりの推進｣｢広域連携のまちづくりの推進｣の４点とし、湘南藤沢の未来を切り開きます。

　従来の行政運営からの転換を進め、｢民間にできることは民間に｣｢市民にできることは市民に｣を基本的な考え方として、行政と市民、市民ボランティア、ＮＰＯ、大学、企業などとのパートナーシップを強化し、多様な主体と協働する公民連携により、新しい公共を推進します。

　公共施設の再整備、再構築を進めるほか、民間とともに新しい公共サービスの提供などを目指します。

　本市は各地域が多種多様な個性と魅力を持っており、地域の特性が発揮される個性豊かな地域づくりが必要です。このため10年度を「分権元年」と位置付け、各市民センター・公民館に予算と権限を移譲し、地域経営会議と市民センター・公民館が中心となった地域主体のまちづくりを推進します。

　藤沢駅周辺の南北一体となった藤沢都心部再整備に向けた計画づくり、11年度のグランドオープンに向けた湘南ＣーＸの広域連携都市拠点のまちづくり、村岡地区、鎌倉市深沢地区の広域的なまちづくり、新産業の森の整備、湘南台駅以西への相鉄線の延伸やさがみ縦貫道へのアクセスなど、新たな交通ネットワーク整備に向けた検討を促進し、御所見中心拠点の整備も含めた西北部の新しいまちづくりを推進します。

　市民サービスの向上などを一層進めるため、茅ヶ崎市、寒川町との２市１町で構成する法定協議会を設立し、県からの旅券発給業務などの権限移譲を視野に入れた検討などを進めます。

　近隣自治体との都市連携も強化・拡充し、交通ネットワークや先端的産業分野の開拓など、広域連携のまちづくりを推進します。

２０１０年度の主な事業

子育て経験豊かなシニア世代の社会貢献の場を提供するため、子育てボランティアを育成し、地域子供の家で子育て中の親子を支援する子育てサポータークラブ事業を実施

自立支援教育訓練給付金について、新たに講座受講料の30パーセントを国の制度に上乗せして助成

ひとり親家庭において日常生活に支障が出た場合、家事・育児を支援するための支援員を派遣

多様な保育手段の一つとして自宅などで保育を行う家庭的保育者に保育を委託

●幼稚園等就園奨励【費】補助事業（５億４１７０万９千円）…

国の補助単価改正による減額分に対し市単独で上乗せし、補てん

●法人立保育所施設整備助成事業（２億１２０８万８千円）…

待機児童解消のため認可保育所を新規開設する社会福祉法人への施設整備【費】などを補助

障がい児や特別な支援を必要としているお子さんが、ライフステージに応じた一貫した支援を受けられるよう、｢こども成長記録ノート｣や｢サポートファイル｣を配布

目指すべき教育の姿を掲げ、総合的・計画的に取り組むべき施策を策定

11年度から小学５・６年生で全面実施する外国語活動の授業への支援を拡大して実施

小学校５校・中学校２校をモデル校として学校図書館専門員を新たに配置

学校支援コーディネーター制度を導入し、いじめ防止プログラムの実施校の拡大などを実施

人間国宝・名誉市民である田島比呂子氏の｢友禅｣展示会などを実施

茅ヶ崎市・寒川町との広域連携事業として茅ヶ崎市美術館で｢２市１町収蔵作品展｣を開催

姉妹都市松本市の｢第九を歌う会｣と合同で｢市民シアター第九演奏会｣を開催

劇団四季のミュージカル｢こころの劇場｣に小学６年生などを招待

ビーチバレージャパンのほか｢全国中学生ビーチバレー大会｣などを開催

江の島・湘南海岸を走る｢(仮称)湘南藤沢市民マラソン大会｣を開催

｢市民力・地域力｣が発揮され、市民の目線でまちを創るための市民経営の推進

●地域経営会議補助金事業〈地域分〉（２８５４万３千円）…

地域主体のまちづくりを推進するため、市内13地区に設置した地域経営会議の運営を補助

地域の特性を生かしたまちづくりを進めるため、地区別管理による基金を設置

市有資産の有効活用を図るため、新しい公共の観点による調査・検討

記念式典、「（仮称）私たちのふじさわ健康都市宣言｣の制定、健康駅伝などを実施

かけがえのない湘南藤沢の恵み豊かな環境の保全と創生のための環境

太陽光発電システム設置や電気自動車購入に対する助成、公用電気自動車の導入、湘南エコウェーブプロジェクトの推進など

民間建物屋上・壁面緑化に対する助成、優れた建物緑化設置者を表彰する緑化大賞制度の実施

循環型社会の推進に向け、リサイクルセンターの建設工事に着手

▲第一中学校の屋上に設置された太陽光採光システム「ひまわり」

市民の皆さんの暮らしを支え、まちや企業の活力を創出するための産業・観光

商店街が自主的に提案する販売促進、地域コミュニティーの形成などを図るための事業に対する助成

商店街の空き店舗を活用したコミュニティービジネスの創出支援

ＪＡさがみが六会地区に整備予定の大型直売施設整備事業に対する助成

片瀬漁港での直売や市内の農産物直売所における出張販売などの実施

海外誘客事業、観光振興計画策定事業、市制施行７０周年記念事業などの実施

●藤沢駅周辺まちづくり計画策定事業（８５７万１千円）…

●辻堂駅周辺地域都市再生事業（１６億９９２２万５千円）…

ＪＲ東海道線の新駅を含めた村岡地区まちづくり計画の推進など

遠藤宮原線の道路整備、｢新産業の森｣まちづくりの推進など

湘南台駅と西北部地域を結ぶ新たな公共交通システムの導入検討など

子どもから高齢者まですべての人が、このまちで一生安心して暮らせるため安全・安全

2010年３月に市内９カ所目の地域包括支援センターを湘南台市民センター内に開設し、10年度は地域包括支援センターの設置を1地区へ拡大。また指定された福祉施設などでのボランティア活動にポイントを付与するボランティアポイント制度を本格的に開始

●障害者等歯科診療事業運営事業（１億１４７１万５千円）…

新たに藤沢市歯科医師会が行う摂食機能支援相談に対する助成

障がい者の雇用促進と定着支援などのため、湘南地域就労援助センターの湘南Ｃ-Ｘへの移転に対し助成

重症心身障がいや精神障がいに対応できる相談事業所を新たに２カ所開設

社会福祉法人による特別養護老人ホームの整備に対する補助

市民活動団体と市の協働事業「（仮称）健康メッセ｣の開催および職員提案事業「（仮称）健康づくり応援団」事業を新たに実施

50歳以上の男性を対象に前立腺がん検診（個別）を新たに実施

市内４カ所の安全・安心ステーション（民間交番）の運営の補助など

2010年度市政運営の方針

一生住み続けたいまち湘南藤沢の実現に向けて

２０１０年度の主な事業