〇平成２０年度藤沢市一般会計補正予算（第４号）

　一般会計補正予算は、歳入歳出それぞれ２８億２３１０万４千円を追加し、補正後の予算総額を１１９７億７８４８万４千円とする。
　 主な補正内容と質問・答弁は次のとおり。

▽建物緑化助成事業費＝１０８０万円
　 一般住宅での普及促進に先駆け、市庁舎及び長久保公園に、来年夏に向けて緑のカーテンを整備するための経費。
質問　緑のカーテンが設置されるのはどこの場所なのか。また、どのように整備するのか聞きたい。
答弁　地域におけるＣＯ２削減の多様な取り組みの１つとして、来年度から、一年草による緑のカーテン設置を建物緑化助成対象に加えて普及啓発を図っていくが、その先駆けとして長久保都市緑化植物園、市役所新館入り口南側、本館議場南側、本館市長室南側、第２庁舎南側の５カ所に面積１０００平方メートルの緑のカーテン用ネットとプランター等を設置する。
　 来年５月の連休前後には、アサガオ、ゴーヤ等の植え付けを行うとともに、今後一層の普及策として、アサガオ、ゴーヤ等の種子合計５０００袋を、来年４月から市民へ配布していきたいと考えている。

▽防犯対策強化事業費＝３２９万６千円
　 市内コンビニエンスストアと連携して行う防犯活動のための経費及び安全・安心ステーション（民間交番）設置に伴う助成等に要する経費。

▽認定保育施設等保育料助成費＝５８５万円
　 認可保育所の入所要件を満たしているが入所できず、認可外保育施設を利用している児童１人につき月１万円を助成するもの。

▽教育課程推進事業費＝４０１万４千円
　 子どもたちの体力向上を目指した新体力テストを、来年度に市立小中学校全校で実施するための準備経費。

▽健康の森整備事業費＝５億７４９８万７千円
　 まちづくり交付金の増額に伴い、三大谷戸の１つである遠藤笹窪谷の緑を保全するための用地取得に要する経費。

▽消費者保護事業費＝１５９万１千円
　 消費生活相談窓口を新たに土曜日及び日曜日の午前９時から午後４時まで開設するための経費。

〇藤沢市市営住宅条例の一部改正について
　 平成１９年６月１日に国土交通省から公営住宅における暴力団員排除の基本方針が示されたことを踏まえ、市営住宅の入居者及び周辺住民の生活の安全と平穏の確保等を図るため、市営住宅における暴力団員の排除を規定する必要により、条例の一部を改正するもの。
　 〈施行日〉平成２０年１０月１日

固定資産評価審査委員会
委員の選任等に同意

〇固定資産評価審査委員会委員の選任について
藤沢市固定資産評価審査委員会委員の１人が９月３０日をもって任期満了となるため、委員を選任することについて同意を求めるもの。
議会はこれに同意した。
・吉澤陽子氏（本町１丁目在住）

〇藤沢市オンブズマンの委嘱について
藤沢市オンブズマンの１人が９月３０日をもって任期満了となるため、オンブズマンを委嘱することについて同意を求めるもの。
議会はこれに同意した。
・酒井正氏（鵠沼石上２丁目在住）

〇「協同労働の協同組合法（仮称）」の速やかな制定を求める意見書

　「協同労働の協同組合」は、協同組合に参加する人すべてが協同で出資し、協同で経営し、協同で働く形をとっており、「働くこと」を通じて「人と人とのつながりを取り戻し、コミュニティの再生をめざす」活動を続けている。しかし、現在、この「協同労働の協同組合」については法的根拠がないため、社会的理解が不十分であり、団体として入札や契約ができず、社会保障の負担が働く個人にかかるなどの問題がある。「協同労働の協同組合」は、市民事業による市民主体のまちづくりを創造するものであり、働くことや生きることに困難を抱える人々自身が、社会的連帯の中で仕事を起こし、社会に参加する道を開くものである。
　 よって、国会及び政府に対し、「協同労働の協同組合法（仮称）」を速やかに制定するよう要望する。

〇子宮頸がん予防ワクチンに関する意見書

　子宮頸がんの発症の原因のほとんどが、ヒトパピローマウイルス（ＨＰＶ）による感染であり、８割近くの女性が一生のうちにＨＰＶに感染すると言われているが、感染した女性がすべて発症するわけではなく、持続感染により子宮頸がんを発症すると言われている。現在、このＨＰＶ感染を予防するワクチンの研究開発が進み、８０カ国以上の国で承認されている。しかしながら、我が国では、この予防ワクチンが承認されていないため、速やかな承認への期待が高まっている。
　 よって、国会及び政府に対し、子宮頸がん予防ワクチンの早期承認に向けた審査を進めることなどを要望する。

〇神奈川県公共的施設における受動喫煙防止条例（仮称）制定に関する意見書

　現在、神奈川県において検討されている神奈川県公共的施設における受動喫煙防止条例（仮称）は、不特定多数の者が出入りする公共的施設における受動喫煙による健康影響を防止することを目的としている。規制の対象となる公共的施設を第１種と第２種に分類し、利用者に選択の余地がなかったり代替性が低い学校や病院などを第１種施設として、全面禁煙とし、それ以外の施設を第２種施設と指定し、施設管理者が禁煙か分煙かのいずれかを選択するものとしている。第２種施設には、多くの愛煙家が利用しているレストランや居酒屋、ホテルや旅館等の宿泊施設、パチンコ店やマージャン店等の遊技
・娯楽施設等が含まれており、この条例が施行された場合には、たばこ販売業者にとっては、売り上げ減少に直結する死活問題であり、地域経済に及ぼす影響や、地方たばこ税収入への影響も懸念されるところである。
　 よって、神奈川県に対し、神奈川県公共的施設における受動喫煙防止条例（仮称）の制定に当たっては、県民及び事業者等の意見を聴き、喫煙者、非喫煙者の双方が共存できるバランスのとれた制度とするよう要望する。

〇私学助成制度の充実を求める意見書

　現在、神奈川県における園児、児童及び生徒１人当たりの私学助成金の額は全国平均を下回っており、その一方では、県内の私学の学費は全国で上位にある。すべての子どもたちに行き届いた教育を進めるには、保護者の負担の軽減を図り、経済的な理由によって私学への進学を断念する子どもが出ることのないよう、私学への助成制度をさらに拡充することが必要である。
　 よって、政府及び神奈川県に対し、私立高等学校等への助成金の削減方針を見直し、私立高等学校等経常費助成費補助金の増額を図ることなどを要望する。
　 （以上、要旨を掲載）