見て楽しい!食べて楽しい!キュンとする藤沢産♥︎

フラワーガーデンハセガワを訪問

市内稲荷で花の生産、販売に取り組む長谷川 善孝(はせがわ よしたか)さんを訪問しました。たくさんの品種の花を作るための工夫や花を育てることの良さなど、いろいろなお話を聞かせていただきました。
(取材日:2020年4月24日)

プロフィール

長谷川さんは日本大学生物資源科学部植物資源学科を卒業後、2002年に就農されました。父親の代に始めた花の生産、販売を2012年から受け継ぎ、大手では作れない小売ニーズの高い高品質で多品種の花の生産を行うとともに、花を育てる教育の取組みも始められています。

ハウスの遠景

多品種の花の栽培

多品種の花を作るために、通常の種子やプラグ苗から作る方法だけでなく、あまり行われていない挿し木による方法や、ポット苗から大きく育てる方法など、それぞれの花に合わせたいろいろな栽培をされています。花を育てるときは、背丈の高いものは無理に小さくしたりせず、植物の成長を手伝う気持ちで、ありのままの良さを出すように努めているとのことでした。また、週に一度は市場に直接出荷して他の生産者と話をする中で、よりニーズの高い品種の情報を得るなどして今後の生産に生かしているとのことです。

花を育てることの良さ

現在、ガーデニングのブームが去った後、花の市場は減少傾向ですが、行動の自粛が求められている今のような時期にこそ、花の良さが再認識されているように思われます。家に花を飾り、花の世話をすることによって気持ちが明るくなってきます。花を育てることは情操教育としても大事なことと考えられるので、学校教育の現場などで成功体験を作れるようにお手伝いをしていきたいとのことでした。

インタビュー

ーー育てている花苗の種類を教えてください。

花苗で約80種、野菜で約20種を生産しています。例えば、春夏はデージー、リビングストンデージー、ルピナス、ガザニア、キンギョソウ、ペチュニア、バーベナ、ベゴニア、マリーゴールド、ジプソフィラ、センニチコウ、フロックス、ルドベキア、ガイラルディア、ギリア、カリブラフア、サンビタリア、ロベリア、ゼラニュームなど。
秋冬はジニア、ダイアンサス、シロタエギク、アリッサム、ブラキカム、プリムラ類、ジキタリス、カンパニュラ、ガーデンシクラメン、ノースポール、ムルチコーレ、ハボタン、ストック、パンジー、ビオラ、ネメシアなどです。
他にも春に夏野菜、秋に冬野菜を生産しています。鉢花としてシクラメン、アルストロメリアなどもあります。

 

ーー育て方は種から、それとも苗からでしょうか。

生産するものにより全パターン使っています。種子から、挿し木から、プラグ苗から、ポット苗からの4パターンです。

 

ーー出荷先やクライアントは?

市場としては東京の中央卸売市場1ヶ所に出荷しています。

 

ーー生産にあたってのこだわりや工夫にはどのようなことがありますか。

植物の本来の力を引き出すことを重視しています。植物の丈を抑えるための薬を極力使わず、スペーシングや切り戻しで丈を押えたり、分枝を多くしています。

 

ーーお庭や鉢での花の上手な育て方(素人向け)、お手入れ方法について教えてください。

植物を育てる最大のコツは土なので良い土をまず使うこと、植え替えを行うときに根を絶対に傷つけないこと、肥料をしっかりあげることです。

 

ーー寄せ植えのコツを教えてください。

寄せ植えの用途により植え方が変わります。贈答用など華やかさが最初から必要な場合は鉢いっぱいに花を入れますし、成長を楽しむ場合は植物の間をあけて植えます。また、根を傷つけないことにも気をつけます。

 

ーー嬉しかったことや大変だったことは何でしょうか。

嬉しかったことは、市場で生産物を買っていただいた花屋さんからよく売れたと言われたときや、小売でお買い上げいただいたお客様から長く咲いたと声をかけていただいたときのことです。大変なことは、この仕事を始めて以来ずっと業界が右肩下がりなことです。基本的に1つの作物が年1回の生産となり、その年ごとに気候の条件が違うため、経験値の積み上げが少しずつなこと、また、自然災害のリスクが常につきまとい、その影響が年々大きくなっていることです。

 

ーー参加しているイベントや活動はありますか。

お声がけをいただければ、各種、お祭りなどには即売会として参加させていただいています。今年はこのような状況なので上半期は中止になっていますが、例年であれば産業フェスタ、JAの支店まつり、若手農家の集まりの即売会に参加しています。また、昨年から花育教室をJAや行政と協力して行っています。

 

ーー消費者(市民)に伝えたいことをお願いします。

花を家に飾ることは心を豊かにしてくれると思っています。花のお世話をすることの効果はいろいろあり、ある程度のデータも取られてきています。初歩的なことから応用までご相談いただければお答えしますので、初心者も、上級者も、一度あきらめた方もご興味がありましたら一度お越しください。

取材を終えて

フラワーガーデンハセガワではハウスの中に色とりどりの花鉢が並んでいて、眺めているだけで幸せな気分になってしまいます。引地川親水公園の少し川下にあり、インタビューの間にもお客さんがよく訪れていました。生産直売の花を求めに、ぜひお立ち寄りください。

フラワーガーデンハセガワ

所在地:〒251-0862 藤沢市稲荷350
電 話:0466-81-2817

ページ上へ