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2022年11月10日号 広報ふじさわ…市政情報  [3/28 page]

2021(令和3)年度
決算のあらまし

 2021(令和3)年度の一般会計および特別会計の決算が、10月7日に市議会で認定されましたので、お知らせします。

  • 数値はその積み上げと合計が一致しない場合があります
  • 今年度も本市の財政状況を分かりやすく解説した「わかりやすい藤沢市の財政」を作成する予定です

問い合わせ 財政課【電話】内線2302、【FAX】(50)8405


●2021(令和3)年度一般会計決算状況●

一般会計・特別会計とは?

 「一般会計」とは、市の予算のうち、福祉・教育・土木など行政運営に必要なお金の会計のことです。これに対し、国民健康保険事業や下水道事業など特定の事業のお金は「特別会計」として、別に会計しています。

 一般会計決算の歳入総額は1,828億472万円、歳出総額は1,759億1,521万円で、歳入歳出差引額は68億8,951万円となり、翌年度へ繰り越すべき財源2億291万円を差し引いた実質収支は66億8,660万円となりました。

歳入は前年度より約220億円減少しました

 歳入の根幹をなす市税収入は、法人市民税などが減少し、総額で813億3,920万円、前年度に比べ0.9%の減収となっており、国庫支出金なども減少となったことなどから、歳入全体では前年度に対し10.7%、219億9,941万円の減少となりました。

  • 消費税引き上げによる増収分(地方消費税交付金)は、年金・医療・介護・子育てのほか、社会保障施策に使われています

歳出は前年度より約234億円減少しました

 新型コロナウイルス感染症対策を最優先としつつも、少子化・超高齢化から生じる課題への対応などを踏まえながら、市民サービスの向上と業務の効率化に取り組みました。前年度に対しては11.7%、233億9,509万円の減少となりました。

  • 森林整備・促進に活用するために国から配分された森林環境譲与税は、樹林地復元、辻堂市民センター改築における一部木質化などに使われました

市の借金は全体で約1,377億円です

 道路・学校などの公共施設を整備するために、国などから借り入れる資金を市債といいます。2021年度に借り入れた市債は、一般会計で111億3,240万円、全会計では140億4,160万円です。また借り入れた市債の年度末残高(元金)は、一般会計で772億8,049万円、全会計では1,377億819万円となり、前年度と比較してそれぞれ23億3,549万円、6,291万円増加しています。

 全会計の市債残高を市民1人当たりにすると、31万817円となります。



市の決算を「市民1人当たり」で考えると?
税金の負担額は約18.4万円、
市民サービス額は約39.7万円です

 市税収入総額を人口(2022年1月1日現在44万3,053人)で割り算すると、市民1人当たりの市税負担額は18万3,588円と算出できます。

 また一般会計歳出総額を人口で割り算すると市民1人当たりが受けた市民サービス額は39万7,052円と算出できます。

  • 基金などその他決算の詳細は市のホームページの財政課のページをご覧ください
  • ふるさと納税制度の寄附金税額控除により、22年度の市民のために使われる市税収入は約18億円減少し、前年度に対して減収額が約1.3%増加しました


このような事業に重点的に取り組みました

2021年度に実施した主な事業(継続事業を含む)は次の通りです

総務費 事業費
デジタル市役所とスマートシティの実現をめざした取り組みを実施 3,995万円
湘南台駅地下広場を住民参加型の音楽とアートの文化拠点とするため、「湘南台駅地下アートスクエア」として整備 3,116万円
マイナンバーカードの各種手続きを行う「藤沢市マイナンバーカード北部窓口」の開設・運営 3,595万円
環境保全費 事業費
温室効果ガス排出削減に向けた地球温暖化対策設備の導入に対する補助事業などの実施 2,463万円
特殊詐欺被害防止のため、迷惑電話防止機能付電話機などの購入補助を実施 162万円
民生費 事業費
身近で障がいに関する相談ができるよう市内4カ所に総合相談窓口、市内3カ所に専門相談窓口を設置し、基幹相談支援センターとともに相談支援事業を実施 1億1,237万円
藤が岡保育園に併設する小児科クリニックに健康管理業務の一部を委託し、病児保育事業を実施 407万円
保育環境の充実を図るため、保育士の確保に向けた補助事業を実施 1億 492万円
幼稚園などの人材不足解消のため、助成金交付事業を実施 115万円
夏休み期間の児童に、居場所やスポーツなどの活動体験を提供 500万円
衛生費 事業費
妊産婦健康診査、産後ケア事業のうちモデル事業としてデイサービスを開始 2億2,867万円
がんの早期発見・早期治療のため、検診の実施、乳がん・子宮頸(けい)がん検診無料クーポン券の対象年齢を拡大 6億2,556万円
対象に80歳の方を追加し、成人歯科健康診査を実施 4,551万円
労働費 事業費
若者しごと応援塾「ユースワークふじさわ」の運営、就労支援・資格取得講座、湘南合同就職面接会、藤沢市合同企業説明会などを実施 2,977万円
農林水産業費 事業費
市内農業の新たな担い手や農業後継者、優れた経営感覚を有する経営体、福祉施設と連携する農業者に対する支援 2,677万円
商工費 事業費
クラウドファンディングを活用し、江の島サムエル・コッキング苑のリニューアル整備(第一工区)を実施 8,533万円
土木費 事業費
道路反射鏡・道路区画線標示などの整備、藤沢駅南部と湘南大庭地区の安全対策が必要な交差点に車止めを設置 8,348万円
長後地区で地域主体の公共交通の導入に向けた実証運行を実施 304万円
藤沢都心部の再活性化に向けて藤沢駅北口排気塔補修工事、藤沢駅東西地下通路再整備工事を実施 9億5,511万円
善行長後線六会工区未整備区間開通に向けて道路の設計、事業用地の取得、造成・擁壁工事を実施 2億1,491万円
土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域に位置する公園などののり面のがけ崩れを防ぐ対策工事を実施 1億 332万円
消防費 事業費
火災・水害対応に備え、全国の消防本部で初となる遠距離送・排水システム車を導入 1億6,500万円
教育費 事業費
教育情報化推進のため学校におけるICT環境の整備と利活用の推進 5億 929万円
大清水小学校特別支援学級、秋葉台小学校難聴学級開設の準備 443万円
東京2020大会セーリング競技を開催し、気運の盛り上げと選手へのおもてなしの実施、「チームFUJISAWA2020」によるボランティアレガシーの創出 2億6,339万円
新型コロナウイルス感染症対策事業 事業費
新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金事業 9,411万円
住民税非課税世帯等臨時特別給付金給付事業 35億6,345万円
新型コロナウイルス感染症対応保育等従事者慰労金給付事業 2億4,519万円
子育て世帯生活支援特別給付金事業 4億 540万円
子育て世帯等臨時特別支援事業 59億4,308万円
新型コロナウイルスワクチン接種事業 20億4,199万円
感染症対策事業費 25億5,139万円
プレミアム付商品券発行事業補助金 4億 214万円
中小企業事業継続支援金 4億9,661万円



●2021(令和3)年度特別会計の決算状況●


主な特別会計の決算概要

 2021(令和3)年度の特別会計は8会計ありますが、市民の皆さんに関わりの深い4会計の決算概要をお知らせします。

国民健康保険事業

 被保険者の疾病・負傷・出産などに対する保険給付費は前年度より5.1%、約12億2,000万円の増加となりました。歳入に占める保険料収入の割合は22.2%で、保険給付費総額を年間平均被保険者1人当たりで見ると約30万1,000円でした。

保険給付費 251億 315万円
国民健康保険事業費納付金 112億1,767万円
総務費ほか 7億7,548万円
歳出合計 370億9,630万円


国民健康保険料 84億4,920万円
国庫・県支出金 254億9,469万円
繰入金ほか 41億6,931万円
歳入合計 381億1,320万円


介護保険事業

 介護認定を受けた方が利用した介護サービスに対する保険給付費は前年度より4.1%、約10億9,000万円の増加となりました。2022年3月31日現在で要支援・要介護認定を受けている方は2万1,159人となっています。歳入に占める保険料収入の割合は22.6%でした。

保険給付費 278億7,450万円
地域支援事業費 19億5,238万円
総務費ほか 12億3,594万円
歳出合計 310億6,282万円


介護保険料 71億3,973万円
国庫・県支出金 110億4,415万円
交付金・繰入金ほか 134億5,499万円
歳入合計 316億3,887万円


下水道事業(公営企業会計)

 区画整理事業区域などの整備を進め延長3,144.53mの管渠(かんきょ)を築造したほか、下藤が谷ポンプ場他計装設備更新工事などを行いました。年度末の下水道処理人口普及率は96.0%となりました。

建設費 32億5,730万円
企業債償還金および利息 48億2,315万円
維持管理費ほか 108億4,319万円
支出合計 189億2,364万円


下水道使用料 63億 902万円
国庫補助金 6億6,753万円
繰入金・企業債ほか 88億3,419万円
収入合計 158億1,074万円


市民病院事業(公営企業会計)

 地域の基幹病院として市民が安心して受けられる医療の提供に努め、入院患者数は延べ15万2,186人、外来患者数は延べ31万2,629人となりました。施設整備面では手術用ナビゲーションユニットやビデオ内視鏡システム等の更新などを行いました。また、補助金などを活用し診断用X線撮影装置や超音波診断装置などの医療器械の購入を行い、新型コロナウイルス感染症対応などに向けた院内環境の整備を行いました。

医業費用 209億8,034万円
資本的支出 14億9,765万円
医業外費用ほか 7億5,132万円
支出合計 232億2,931万円


入院収益 123億5,831万円
外来収益 58億3,245万円
繰入金・その他医業収入ほか 51億460万円
収入合計 232億9,536万円



2021(令和3)年度決算の指標など

問い合わせ 財政課【電話】内線2302、【FAX】(50)8405


財政健全化法による健全化判断比率などの算定結果

 地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づく健全化判断比率および公営企業の資金不足比率の算定結果は右表の通りです。

 2021年度決算に基づく本市の健全化判断比率は、いずれも基準を下回り、公営企業についてもいずれも資金不足を生じていないため、国の財政指標では「健全」であることを示す結果となりました。

決算審査結果(概要) 藤沢市監査委員

 審査に付された一般会計・特別会計決算書および政令で定める書類の様式と記載事項は、通常実施すべき監査手続きおよびその他必要と認めた監査手続きを適用し審査した限り、重要な点において関係法令に準拠して適法に処理され、かつ正確に表示されているものと認められた。また、歳入・歳出はおおむね予算通りに執行されていると認められた。

 本年度は市民生活の安全や安心を最優先とし、新型コロナウイルス感染症対策の諸施策を数多く実施したことにより、決算額は歳入・歳出ともに過去2番目の規模となり、一般会計・特別会計を合算した実質単年度収支は黒字となった。

 本年度に更新した中期財政見通しでは、今後、歳入はほぼ横ばいで推移すると見込まれる一方、歳出は社会保障関係費の増加や公共施設再整備への対応、新たな都市基盤整備に伴う投資などにより、収支乖離(かいり)は広がり厳しい財政状況は続くと想定されている。住民サービスの質・量を維持するために着実な歳入確保対策を実施し、SDGsやDXの視点を取り入れるなど、創意工夫に努めるとともに適時適切に事業内容を精査し、最少の経費で最大の効果を挙げられるように健全な財政運営に努められたい。

 また、公営企業会計の決算諸表および附属書類の様式と記載事項についても同様の手続きを適用し審査した限り、重要な点において関係法令に準拠して適法に処理され、かつ正確に表示されており、本年度の経営成績、年度末の財政状態およびキャッシュ・フローの状況を適正に表示しているものと認められた。また、収益的収入・支出、資本的収入・支出についてもおおむね予算通りに執行されていると認められた。

健全化判断比率等の審査結果(概要) 藤沢市監査委員

 審査に付された健全化判断比率およびその算定の基礎となる事項を記載した書類ならびに決算に基づく公営企業に係る資金不足比率およびその算定の基礎となる事項を記載した書類は、いずれも適正に作成されているものと認められた。また、是正改善を要する事項は特にない。

問い合わせ

 監査事務局【電話】内線5411、【FAX】(22)7574

統一的な基準による藤沢市貸借対照表

【資産や負債の状況が分かります】

 貸借対照表とは、市がこれまで整備した学校・道路など公共施設の保有状況や、市が持っている現金・債権などがどのくらいあるか、またこれらを整備するために借り入れた負債がどのくらいあるかなどを示したものです。

 昨年度と比較すると、施設整備に取り組んだ結果などから、資産・負債・純資産がそれぞれ増加しました。