展覧会


開催予告

藤沢市アートスペースでは、2015年の開館以来、藤沢市や湘南地域にゆかりのある若手アーティストの存在や動向を紹介する展覧会を企画してきました。7回目となる本展では、FASでは初の個展となる「毛利悠子 グレイ スカイズ」を開催します。

毛利悠子(1980年生まれ、藤沢市出身)は、磁力や重力、光など、目に見えず触れることのできない力をセンシングするインスタレーションを制作しています。近年の活躍はめざましく、日産アートアワードグランプリ(2015)や、神奈川文化賞未来賞(2016)、第67回芸術選奨文部科学大臣新人賞[メディア芸術](2017)を受賞するなど、国内外で注目されている若手アーティストの一人です。

本展では2011年の発表以来、展示の機会を通じてアップデートを続けるインスタレーション《パレード》(旧名:大船フラワーセンター)など、近年国内外で発表してきた作品をFASの展示環境に寄り添わせ、再構成して展示します。

 



この度、藤沢市アートスペースにおいて、「海を渡った版画家 山岸主計(かずえ) - 藤沢市所蔵作品を中心に -」を開催いたします。

山岸主計は1891年長野県上伊那郡美篶(みすず)村(今の伊那市)に生まれ、15歳で上京し木版彫刻家武藤李吉に師事します。やがて師匠に代わり読売新聞社に出勤し挿画を彫り、木版の腕を上げると同時に、黒田清輝率いる葵橋洋画研究所で美術を学びました。1926年には文部省より欧米における版画についての調査を託され渡航、各国で視察と版画の実技を行いながら、後に着手する『世界百景』の写生を進めます。帰国後は、絵を描き、版を彫り、紙に刷るまでを単独で行う「創作版画」に取り組む一方で、横山大観や石川寅治ら有名画家の作品を版画にするなど、精力的に活動しました。戦時中は従軍画家としてアジア諸国へ赴き、戦地の光景を作品に残しています。

戦後は藤沢に移住し、日本の風景画を手掛け、各地で個展を開催するとともに、サンフランシスコ平和条約調印時には、当時の首相吉田茂の依頼でクリスマスカードを作成するなど国際貢献にも努めます。藤沢市美術家協会には創立当初から参加し、藤沢市展に第1回から出品するなど本市の文化振興にも寄与しました。1983年に伊那へ戻った主計は、翌年94歳でその生涯に幕を下ろしました。

本展は藤沢市が所蔵する主計作品を中心に、第一期では世界の風景や人々の暮らしを描いた『世界百景』シリーズ、第二期では日本の名所や風俗を作品化した『日本百景』シリーズなど、創作版画家・山岸主計の代表作を紹介します。また、名だたる画家たちから高い信頼を得ていた彫り師としての功績にも焦点を当てます。

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