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更新日:2024年9月6日

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藤沢市教育委員会『教育長の窓No.217』

2024年(令和6年)9月6日号 教育長の窓No.217

「子どもたちの笑顔のために」

kumo

 猛暑が続いた夏休みが終わり、再び学校生活が始まりました。厳しい残暑が続く予報ですが、朝夕の空気からは、秋の気配が少しずつ感じられるようになりました。学校では、運動会・文化祭・合唱祭など、秋の行事の準備が始まります。引き続き、熱中症には気をつけながら、子どもたちにとって、楽しく充実した学校生活になるように願っています。

 さて、教育委員会では月に一度、教育長が各課の朝会を巡って、短い講話を行っています。職員に対して、私の考えを直接伝える機会は少ないため、貴重な時間であり、楽しみな時間と感じながら話題を考えています。昨年の講話では、「みなさんは、何のために仕事をしていますか?」と問いかけました。これは、職員を戒める目的ではなく、自分自身が、さまざまな判断をするときに、何を基準にしているかに疑念を持ち、職員に問いかけることで、どうあるべきかを再認識したいとの思いがありました。

 多種多様な価値観が溢れる世の中で、さまざまな判断が求められる時、何が正解か、何が求められているのかなど、右を選んでも左を選んでも、いずれにしても選ばれなかった方からの批判を受けることは珍しくありません。どちらにも長所があり、短所があり、立場を異にすれば、どちらも正解ということも少なくありません。そのような中で判断を迫られることは日常茶飯事となりました。そのような時、自分は、「より子どもたちのためになる。」という基準で判断できているのかと自問自答することがあります。経験を積めば積むほど、関係者から不満が出ない選択を、より批判の少ない無難な結論を選ぶようになっているのではないかと感じるようになりました。何事もバランス感覚は大切で、さまざまな考えを調整していくことは重要です。また、理想だけに固執して、「ぶれない。」と言い張りながら我を通すことも賢明ではありません。しかし、どのような場面でも、「子どもたちの笑顔のために。」という軸足だけはゆるがない自分でありたいと思っています。

 職員には、「失敗をしないために、上司に怒られないために仕事をしていませんか?」と、加えて問いかけました。職場でのミスは、時に不祥事として責任が問われます。常日頃から、「ミスをしないように。」と繰り返し言われている職員は、「市民の笑顔のために。」という軸足をぶらさずに仕事ができているかが心配になりました。勿論、職業である以上、不祥事は許されません。ですから、複数人で対応し、二重にも三重にもチェックをすることでミスを防ぎます。しかし、ミスは必ず起こります。そのミスを事故にしないことが最も大切なことです。個人では防げないミスも、チームで取り組むことで防げるミスがあります。職員にとって、お互いに協力したり相談したりできる、明るく風通しの良い職場環境こそが大切であると伝えたかったのです。

 現在、教育界は課題山積の状況です。市内の小学校・中学校・特別支援学校では、日々起こるさまざまな課題の解決に向けて全力で取り組んでいます。教育委員会にも、難しい判断を迫られる課題が数多く存在します。それらの解決に向かうとき、「子どもたちの笑顔のために。」という、基本理念を見失うことなく、誠心誠意取り組んでまいりたいと思っています。

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