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更新日:2024年12月4日

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藤沢市教育委員会『教育長の窓No.218』

2024年(令和6年)12月4日号教育長の窓No.218

「部活動地域移行への想い」

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 「スポーツの秋、文化・芸術の秋」と言われますように、秋は何をするにも適した季節ですが、今年は長く続いた夏の暑さが10月を過ぎても続き、11月に入りようやく秋を迎えましたが、その後は急激に冷え込むようになり、あっという間に師走となりました。年々短くなる傾向の秋の季節ですが、今年限りの異常気象であってほしいと願うばかりです。

 さて、中学生が、スポーツや文化・芸術活動に取り組む機会である「部活動」が、地域へ移行されるというニュースからかなりの時間が経過しましたが、全国的にも、藤沢市でも移行への取組は難航しております。文部科学省は、2023年度から2025年度を休日の部活動を地域へ移行する「改革推進期間」と設定しました。また、先日公表された「地域スポーツ・文化芸術創造と部活動改革に関する実行会議」中間とりまとめ骨子案では、2026年度から2031年度を平日・休日を通した活動を地域展開する「改革実行期間」とする検討が始まっています。

 中学校の部活動は、これまで多くの困難や課題を乗り越え現在に至っています。部活動は、生徒たちが自主的に選択することや集団として目標を掲げて活動することから、過度に厳しい規律・指導となりやすく、顧問による体罰や暴言が起こりやすい環境がありました。生徒たちは、目標に向かって協力したり切磋琢磨したりすることから、強い絆で結ばれる一方、感情や意見のぶつかり合いから、関係がこじれる場面も珍しくありません。また、生徒の安全確保から、日没までに帰宅させる下校指導の徹底なども大きな課題でした。その他にも、レギュラー部員と控え部員の問題、先輩後輩の上下関係に起因した問題、遠征費や活動費、用具やユニフォームなどの経費の問題など、数多くの課題解決も日常の学校生活の様子を把握している教員だからこそ、背景を踏まえながら親身に対応できたのだと思っています。

 学校は、こうした課題の解決に長年取り組んできましたが、改善は充分ではありませんでした。その後、体罰や不適切な指導根絶への取組や部活動ガイドラインに準拠した活動の徹底などが、社会的問題として再三取り上げられるようになり、ようやく「生徒ファーストの部活動」が定着してきたように感じます。将来的に部活動の地域展開を受けていただく地域の方々には、こうした長い歴史と経緯を含めて引き継いでいただけることを切に願っております。

 9月の藤沢市議会において、私は次のように答弁いたしました。「部活動の地域移行を行うにあたっては、ただ部活動を学校から切り離し、地域に移せばよいということではなく、学校と地域が、藤沢の子どもたちのためにという思いを共有し、これまで培ってきた部活動の理念、意義、経緯などを踏まえ、それぞれの地域性や特色にあった、藤沢型の部活動地域移行を進めていくことが必要であると考えます。超えるべき課題は、まだまだ数多くあり、とても困難な道のりであると捉えております。そのため、部活動の地域移行は、学校や教育委員会、地域や行政の強い意志と連携のもと取り組まなければ、実現できないことであると認識しております。教育委員会では、藤沢の子どもたちにとって、望ましい持続可能なスポーツ・文化・芸術活動の構築につながるよう、今後も全力で取り組んでまいります。」

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