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更新日:2017年1月21日

 

藤沢市教育委員会『教育長の窓 No.165』

 2018年(平成30年)7月 教育長の窓 No.165

子どもたちの居場所づくりについて思うこと

 201807

 梅雨明けが関東地方では観測史上最も早い6月末に宣言されましたが、西日本では、7月上旬に記録的な豪雨が降り、各地で川の氾濫や土砂崩れなどによる甚大な被害が発生しました。亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに被災者の方々に心からお見舞いを申し上げます。

 さて、先日、市内の市立小学校6年生を対象に行っている「こころの劇場」を私も子どもたちと一緒に鑑賞してきました。このイベントは、劇団四季が、ミュージカルを通して、全国各地の子どもたちに生命の大切さや人を思いやる心など人が生きていくうえで大切なものを語りかけるとともにその楽しさを知ってもらうことを目的として実施しているものです。藤沢市でも毎年上演していただいており、今年度の演目は「王様の耳はロバの耳」でした。市民会館の舞台で繰り広げられる、プロの素晴らしい歌やお芝居に夢中になっている子どもたちの姿を見て、こうした舞台を鑑賞できる子どもたちは幸せだなと感じました。また、出演者と子どもたちが一緒に歌う場面があり、会場いっぱいに広がる歌声がとても素敵で、私も幸せで心豊かな時間を過ごせました。劇団四季の皆様、ありがとうございました。

 また、藤沢市では、子どもたちの「幸せ」を守るために、「藤沢市子どもをいじめから守る条例」を制定し、市全体で力を合わせ、いじめをしない、させない、許さない社会の実現を目指して様々な取り組みをしています。その取り組みの一つとして、今年も、6月30日土曜日に、市民会館小ホールで、「藤沢市子どもをいじめから守る啓発講演会」を開催し、講師の北村年子さんから、『いじめ、「助けて」といえるために ~こころの居場所(ホーム)ってなんだろう?~』という演題で、お話いただきました。

 子どもたちにとって、自分を大切にすることが、他者を大切にする気持ちに通じていくこととなり、そして、自分を大切にするためには、だれが何と言おうと、自分自身が価値ある人間であり、今の自分で大丈夫だという意識を持つことが大切なのだと語る、北村さんの心にしみる優しい声のトーンと、柔らかな京都弁での語り口調に引き込まれながら講演を聞いておりました。「いじめ」については、いじめられている子ども、いじめている子ども、それをはやし立てたり、面白がったりして見ている子どもたち、さらに見てみぬふりをする傍観者としての子どもたちの4層構造で表現されますが、「いじめ」は複雑であり、いじめられている子どもといじめている子どもが入れ替わることもあるということ。また、いじめられている子どもは、一人でいる場合が多く、孤立していて、安心できる居場所がない状態に陥っている。大人は、「なぜ、いじめられている子どもに対して、ほかの子どもたちは手を差し伸べないのか。」と、簡単に話すが、子どもたちの「今度は自分がいじめられるかもしれない」「関わりを持ちたくない」などといった心境、思いを大人はしっかりと受け止める必要があるということを、具体的にお話しいただきました。大人がすべきことは、子どもたちの「居場所=ホーム」をつくることという考えに、私も賛同いたしました。

 幼いころからありのままの姿の子どもを大人たちが受け入れてあげることが、子どもの自尊感情を高めることにつながり、その大人は、状況に応じて、家族であったり、地域の人であったりすることがあり、子どもたちが自分の居場所を見つけられることがとても大切なのだと思いました。

 私は、子どもたちを育むには、家庭、学校、地域の力が必要だと考えております。北村さんは、「道親」という言い方で表現しておりましたが、誰もが親の気持ちで、子どもたちに寄り添い、子どもたちが困ったときに声をかけようと思う存在になっていただければと思います。

 夏休みに入ります。地域に子どもたちが出ていく機会も多いかと思います。「道親」として、温かなまなざしを向けていただければ幸いに思います。

情報の発信元

教育委員会教育部教育総務課

〒251-8601 藤沢市朝日町1番地の1 本庁舎3階

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