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更新日:2024年8月30日
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心肺蘇生法について
心肺蘇生法の指針(ガイドライン)
心肺蘇生法の指針(ガイドライン)は、心肺蘇生に関するデータや科学的根拠を基に5年ごとに更新されています。新型コロナウイルス感染症の影響によりガイドラインの策定スケジュールが延期されておりましたが、2021年3月にガイドライン2020が公開されました。
従来の手順に、ガイドライン2020の変更点を赤字で記載しました。
主な変更点については救命講習テキスト改訂十版【追補版】をご覧ください。
救命講習テキスト改訂十版【追補版】(PDF:850KB)
心肺蘇生法の手順
(1)反応の確認
傷病者の耳元で呼びかけながら肩を軽く叩き反応があるかないかを確認します。
反応がない場合や、反応があるかないかの判断に迷う場合、又はわからない場合も、「反応なし」と判断して早期の119番通報・心肺停止の可能性があると考えて行動してください。
(2)助けを呼ぶ
反応がなければ助けを呼び、協力者が来たら119番通報とAED(自動体外式除細動器)の手配をします。協力者がいない場合は、基本的にはまず119番通報します。
電話機等にスピーカー(ハンズフリー)機能があれば活用することで、通信指令員の口頭指導を受けながら心肺蘇生ができます。
(3)呼吸を確認する
胸やお腹の上がり下がりをみて、10秒以内に傷病者が普段どおりの呼吸をしているか確認をします。呼吸の状態がよく分からない場合やしゃっくりをあげるような、途切れ途切れに起きる呼吸がみられる場合は「なし」と判断します。普段どおりの呼吸か判断に迷う場合、又はわからない場合「心停止」と判断します。
普段どおりの呼吸をしている場合は、引き続き呼吸の確認しながら救急隊の到着を待ちます。
(4)胸骨圧迫を行う
反応がなく、普段どおりの呼吸がない、またはよく分からないときは直ちに胸骨圧迫を開始します。胸骨圧迫は、胸の真ん中に片方の手の付け根を置き、他方の手をその手の上に重ねて「強く(約5cm沈む程度)、早く(1分間に100~120回のリズムで)、絶え間なく」30回圧迫します。
(5)気道確保と人工呼吸(省略可能)
頭を後ろに反らせるように気道を確保して(傷病者の喉の奥を広げて空気を肺へ通しやすくします)、口対口人工呼吸で1回につき1秒をかけて胸が軽く膨らむ程度に息を吹き込みます。うまく胸が上がらない場合でも吹き込みは2回までとし、再び胸骨圧迫を行います。
なお、人工呼吸がためらわれる場合には、人工呼吸を省略しても構いません。
(6)胸骨圧迫と人工呼吸2回を繰り返す。
この胸骨圧迫30回と人工呼吸2回の組み合わせのサイクルを続けます。人工呼吸を省略した場合は胸骨圧迫のみを行います。
なお、胸骨圧迫は疲れますので、もし協力者がいる場合は5サイクル(約2分間)ごとに交代し、効果的な胸骨圧迫を絶え間なく行うようにしましょう。
(7)AEDがある場合
AEDが到着した時点で電源を入れ、電極パッドを表示のとおりに胸にしっかり貼り付けます。
AEDの電極パッドの表記が変更され、「成人」が「小学生~大人」に、「小児」が「未就学児」になりました。ガイドライン2020の改定以前に配置されているAEDに関しては、「成人・小児」と記載されているので、AED使用時には十分注意してください。
また、従来のAEDは救助者がショックボタンを押すことによって電気ショックが行われましたが、ショックボタンを有さないオートショックAEDが認可されました。オートショックAEDは本体にロゴマークなどでオートショックであることが表示されています。
オートショックAEDの使用手順
(1)救助協力者にオートショックAEDであることを伝えます
AEDの本体にロゴマークなどで表示されています。
(2)AED本体の電源を入れます
機種によって、電源ボタンを押すタイプや、蓋を開けると自動的に電源が入るタイプがあります。
(3)電極パッドを傷病者に装着します
電気ショックが必要と判断されると、カウントダウン又は警告ブザーの後に電気ショックが行われます。傷病者から離れるのが遅れた場合、感電する恐れがあるので、十分に注意が必要です。
(8)心電図解析
電極パッドを貼り付けると「体に触れないでください」など音声メッセージが流れ自動的に心電図の解析が始まりますので傷病者に触れないようにしましょう。
(9)電気ショックが必要あり
電気ショックが必要な場合は充電完了後、誰も触れていないことを確認してショックボタンを押し、直ちに胸骨圧迫から心肺蘇生法を再開します。
(10)電気ショックの必要なし
電気ショックが必要ない場合は直ちに胸骨圧迫から心肺蘇生法を再開してください。
再開して2分ほどたったらAEDは自動的に心電図の解析を再び行いますので、以後は音声メッセージに従って心肺蘇生法と必要ならば電気ショックの手順を続けます。
なお、心肺蘇生法は救急隊に引き継ぐまで、または傷病者が動き出すまで繰り返してください。
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