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更新日:2024年7月17日
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高齢者のケガを防ぐために
高齢の方のケガを防ぎましょう!
藤沢市消防局管内では、平成31年から令和5年の間、転倒等、ケガ(不慮の事故)で救急搬送された方が19,583人おり、そのうち、65歳以上の方は13,632人となっています。
高齢の方は、加齢に伴う体の様々な変化のため、ケガをしやすくなっています。また、軽微な転倒で入院が必要な骨折に至ってしてしまうことも多く、その予防が重要となっています。
藤沢市の状況
65歳以上の方の搬送数が毎年増加しています。
平成31年にケガで搬送された65歳以上の方は2,608人でしたが、令和5年には3,113人となりました。
また、ケガで搬送された全ての方に占める65歳以上の方の割合は、平成31年には69%、令和5年には70%と横ばいになっています。
グラフ1「各年・ケガをした方の数」(PDF:1,018KB)
ケガをした65歳以上の方の約2人に1人が入院が必要と診断されました。
ケガをした65歳未満の方は、平成31年からの5年間で5,951人おり、そのうち約39%の2,337人が入院の必要な「中等症」以上の診断を受けました。
これに対し、65歳以上の方は、5年間で13,362人が搬送され、そのうち約60%の8,192人が「中等症」以上と診断されています。
※「中等症」とは、長期ではない(3週間未満)入院加療を要するもの
グラフ2「各年・65歳以上のケガをした方の総数と中等症以上の診断を受けた方の数」及びグラフ3「各年・65歳未満のケガをした方の総数と中等症以上の診断を受けた方の数」(PDF:1,019KB)
年齢が上がるほど、「中等症」以上になる割合が増加します。
65歳から5歳単位で、搬送された方の「軽症」と「中等症」以上の割合をみると、年齢が上がるほど、「中等症」以上が増加しています。
グラフ4「65歳以上の年齢別重症度の割合」(PDF:858KB)
発生場所のトップは、「住宅」です。
平成31年から令和5年の間、毎年、ケガの発生場所は「住宅」が最多で次に「公衆(店舗や駅)」、そして「道路」の順となっています。さらに、住宅の中では、「居室」で発生する不慮の事故が最多となっています。
グラフ5「ケガが発生した場所」及び資料1「住宅でのケガ発生場所(多い順)」(PDF:619KB)
ケガの特徴と予防のポイント
高齢の方に多い外傷の特徴
- 高齢の方は、白内障や老眼で視力が低下しており、さらに、聴力やバランス感覚、そして筋力の低下が相まって転びやすくなっています。また、それだけでなく、転倒した際のケガを防ぐためのメカニズムも働きにくくなっています。
- 外傷の原因として、脳卒中や不整脈などの意識障がいが隠れていることがあります。
- 脳の萎縮により、頭蓋内で脳が動揺して頭蓋内血腫をきたしやすくなっています。
- 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)や変形性の関節症、筋力低下等により、転倒に伴い大腿骨近位部(脚の付け根)や、橈骨遠位端(手首)の骨折が典型的です。
- 血液をサラサラにする薬を内服している場合、軽微な外力でも出血しやすくなっています。
- 体の機能の予備力が低下しており、障がいを受けた臓器等の回復が遅く、また、骨折後に肺炎を合併することも典型的です。
予防のポイント
上記のような特徴から、高齢の方は他の年齢層に比べてケガをしやすくなっています。また、ケガをしてしまうと結果が重大であることが多く、入院となる場合も多くなっています。そして、回復の遅れや合併症により長期の入院が必要となる場合もあります。さらに、不慮の事故が発生する場所は、身近な「住宅」が最多となっています。こうしたことから、常日頃から油断せずケガを未然に防ぐことが大変重要です。以下にケガの予防についてポイントを挙げましたので、参考にしていただき、元気で充実した毎日をお送りください。
- 慣れ親しんだ場所でも、油断は大敵です。
- 段差に誤ってつまずかないよう注意して歩行する。
- スリッパや靴下を履いている時、滑らないよう注意する。
- 階段では、手すりにつかまり、ゆっくり上り下りする。
- 雨の日の外出は、滑りやすいので注意する。
- 脚立等、高いところに上ることは極力控える。
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