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更新日:2021年3月25日
食べ物などの異物が気道(喉などの空気の通り道)に詰まっている状態を「気道閉塞」といいます。そのまま放っておくと,最悪の場合は死に至ってしまいますので,異物の除去を行わなければなりません。
特にお年寄りや子供は飲み込む力が弱いことや,子供の口は直径3cm程度のもの(意外と大きい!)は簡単に口に入ってしまいますので,ご注意ください。
異物を取り除くためには簡単に指で取り除ければ取り除き,できない場合は「胸の中の圧を高めて,異物を押し出す」といったことが必要になります。それでは具体的にどのようにすればよいかを紹介いたします。
また,これらの応急手当の方法は動画でも紹介しております。「大人・子ども・乳児」の体格に合わせた異物除去法(背部叩打法・腹部突き上げ法・胸骨圧迫)等をご紹介しています。ぜひご覧ください。
食事中などに,突然苦しがったり皮膚が赤紫色に変色(チアノーゼ)するなど,気道閉塞が強く疑われる場合は「のどに何か詰まったの?」と訪ねて,声が出なかったり,うなずくようであれば,直ちに119番通報を誰かに頼むとともに,すぐに異物の除去を試みます。
なお,気道閉塞のために呼吸ができないことを周りに伝える方法として,両手の親指と人差し指で首をつかむしぐさがあり,これは世界共通の「窒息のサイン」と呼ばれています。
異物除去で最も有効な方法は“咳”です。本人に意識がある場合は,まず強く咳をさせてみましょう。咳ができなかったり,咳が弱くなってきたりした場合は別の方法を試みます。
窒息のサイン
*腹部突き上げ法(ハイムリック法)
腹部突き上げ法
相手の背中から脇の下へ自分の両手を回します。片手で握り拳を作り,その親指側を相手のへそより上でみぞおちより下の部分に当てます。もう一方の手で握り拳を握り,素早く手前上方(自分側)に引きつけるように圧迫して突き上げます。
ただし,妊婦と乳児には腹部突き上げ法を行わないでください。
腹部突き上げ法は内臓を痛める恐れがあるので,異物の除去に成功しても必ず診察を受けてください。
*背部叩打法
背部叩打法
立っていたり座っていたりしているときに腰を折って前屈みになって,顔を低くした状態で相手の肩甲骨の間を自分の手の付け根の堅い部分で「強く」数回叩きます。
また,横に寝た状態で行っても構いません。
*乳児の場合
背部叩打法(乳児)
様子がおかしかったり,皮膚が赤紫色に変わってきたりしたときなど,気道閉塞が疑われる場合は背部叩打法を行います。乳児の場合は自分の片腕に乳児をうつぶせにして乗せ,手のひらで乳児の頭を支えつつ,頭を体より低くしてもう一方の手の付け根の堅い部分で異物が取れるか,反応がなくなるまで強く叩きます。
大人・子供に係わらず,反応がない場合,または最初は反応があっても応急手当などを行っている途中に,ぐったりして反応がなくなった場合は,直ちに心肺蘇生法(胸骨圧迫と人工呼吸)を開始します。
胸骨圧迫をすることにより,胸の中の圧が高まって異物除去の効果がありますので,異物を除去することに夢中になりすぎて心肺蘇生法の開始が遅れないように,ご注意ください。
【注意点】
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