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更新日:2019年10月11日

 

 

藤沢市教育委員会『教育長の窓 No.138』

2016年(平成28年)3月 教育長の窓 No.138

『「未来へむかって」 ~卒業式に思うこと~

桜のつぼみ

河津さくら、菜の花、ジンチョウゲが春を告げ、桜や白木蓮のつぼみが春を待つ、弥生3月です。少しづつ光も柔らかくなってきたように思います。

3月は「別れの季節」。子どもたちは次へのステップへ向かう「卒業」の季節です。藤沢市立学校においては、3月11日(金曜日)の白浜養護学校高等部の卒業式をかわきりに、中学校は3月14日(月曜日)、白浜養護学校小・中学部は3月17日(木曜日)、そして小学校では3月18日(金曜日)に、それぞれ卒業式が行われます。

卒業は一つの終わりであり、次の始まりです。私は小学校の教師でしたので、6年生を持つ機会がたくさんありました。4月子どもたちと担任として出会う一歩から始まり、学級づくりが始まります。6年生を担任すると、小学校最後の一年でどのような学びをさせ、どのような子どもたちに成長してもらいたいかという私自身の願いを伝えるとともに、子どもたちが自分なりの目標をもって、小学校の最後の一年をどのように過ごしたいかを話し合い、学級の目標を決めていました。「卒業の日にみんなで泣けるクラス」という目標を掲げた学級は、私にとって担任としての最後の学級となりました。
卒業の日の教室は何とも言えない緊張感の中に、喜びがあふれているように思いました。「式では泣かない」、これは私の思いでもありましたが、子どもたちも同様だったようです。卒業式が終わり教室にもどり、そこからが学級の卒業式となります。一人ひとりの思い出があふれ、子どもたちへの感謝の言葉を述べているうち、ひとりでに涙がほほを伝います。涙が涙を誘い、すすり泣きの声が広がっていきました。「分かちがたい仲間意識」。それこそが学級目標に掲げた、卒業の日であったように思います。そのあと体育館にもどり、学級としての最後の記念撮影を終え、子どもたちが保護者のみなさまと学校から去り、教室に戻ると・・・もう誰もいない。翌日在校生は登校しますが、卒業生はもう登校しません。誰もいない教室、「ほんとうに卒業したのだなあ」としみじみ思う瞬間でした。今も懐かしく思い起こす、卒業式までの日々と、卒業の日の思い出の一つです。

入学から6年間、6歳から12歳までの育ちは、目を見張るほどの変化ががあります。子どもたちの成長の場面は、大人たちにえがおも与えてくれますが、悩みも与えてくれます。保護者のみなさまとともに子どもの成長をねがい、教職員も地域のみなさまも、すべてのおとなのみなさまが、子どもたちの成長に関わってくださることを願っておりますし、実際にさまざまな形で関わってくださっていることに、感謝の気持ちでいっぱいです。

教育委員会に配属されてからは、小学校の卒業式以外に、中学校や白浜養護学校の卒業式に列席できました。中学校の3年間の育ちは、小学校6年間の育ちとはちがった重さを感じます。整然とした卒業式、堂々とした態度、式で歌われる「歌」は男子と女子の絶妙なハーモニーがすばらしく、何にも代え難い「感動」をもらっています。義務教育の課程を終え、これからますます自分の力で切り開いていかなければならない、自覚も生まれているのだろうとも感じます。白浜養護学校高等部の卒業式は、小学部から12年間通った生徒もおり、その分だけ教職員が式場の一人ひとりに思いを込めている姿が印象的です。保護者のみなさまも感慨深く見守っておられるように感じます。小学部・中学部の子どもたちも参加して、卒業を祝うその姿はあたたかさにあふれているように思います。

それぞれの卒業の日、子どもたちは自分の成長に関わってくださった、すべてのみなさまへの感謝を胸に、次のステップへ力強く進んでほしいと願います。「世の中すべてうまくいくわけはない」。何かが起きたら、がんばりすぎず「助けてほしい」と声をあげる勇気をいつも持ってほしいとも思います。声をあげれば必ず助けてくれる仲間や保護者、教職員をはじめとする大人がいます。一人ひとりはかけがえのない命をもち、その命は自分だけのものではないことも自覚し、たいせつにしてほしいと思います。

なにごとも「えがお」で「楽しむこと」を心に刻み、たくさんのみなさまの力を借りながら、自分らしくこれからの時間を過ごしていってほしいと願っています。
保護者のみなさま、地域のみなさま、本年度も「子どもたちのえがおあふれる学校づくり」にご協力いただきまして、ありがとうございました。今後ともどうぞ、ステップアップしていく藤沢の子どもたちを見守り、ご支援・ご指導を引き続きよろしくお願いいたします。

情報の発信元

教育委員会教育部教育総務課

〒251-8601 藤沢市朝日町1番地の1 本庁舎3階

電話番号:0466-50-3556(直通)

ファクス:0466-50-8424

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